新型になっても『隼は隼のまま』だった
2月5日にとうとうご降臨あそばされた3代目『隼』様。
その現代的で若々しく、凛々しいお姿は神々しいばかりでした。
でも基本はやっぱり隼のまま。変わらずアルティメットスポーツ。そこがまた2代目のオーナーである私(北岡)として、とても嬉しいことでした。
隼を、変えない。
スズキの英断に感謝。勢いあまった私は2月5日の発表から立て続けに記事を書きまくりでした。その時の勢いがこちらです。
(記事は下に続きます)
新型『隼』の記事はこちら
これらがすべてではありませんが、記事内には他へのリンクもありますので、ご興味があればお読みください。
でも今回はいわゆる『新型の情報』じゃありません。
2代目『隼』オーナーとして、新型をどう感じるか?というお話です。
新型が出ても2代目『隼』を愛し続ける……
正直なところ、新型『隼』が発表されても、愛車である私の隼様の存在が霞むことはありません。
偉大な先輩として『ほう、君が新人君かね? なんでもスゴいらしいじゃないか。君には期待しているよ』などと先輩風を吹かせる準備も(心の中で)できています。なんなら2代目の隼は、歴代最高197馬力の力持ちですしね。
愛車に対する気持ちは今日も変わりません。
でも、新型のあらゆる資料に目を通している間に、気持ちが揺らいだ瞬間があった。それだけはお伝えしておきたいと思います。
新型『隼』の在り方が、ひとつの線につながった
まず新型『隼』トピックスを改めて列挙します。
・1340ccの4気筒エンジンはキープ
・最高出力は190馬力になった
・低~中速のトルク特性を劇的に改善
・エンジンは耐久性・寿命を向上させることが最優先
・スズキの電子制御ほぼ全部盛り
・奇跡のフレーム&スイングアームは継承
・電子制御サスペンションは採用無し
ものすごくざっくりですが、とりあえずこの程度に。
そういったデータに目を通し、同時に公開された動画もひと通り目を通し……
『開発ストーリー』の動画を見た時に衝撃を受けたんです。
私(北岡)個人としては、この動画こそが新型『隼』のすべてだと感じています。
もし少しでも新型『隼』に興味があれば、この『開発ストーリー』動画は時間のある時に見てほしい。
10年以上の時間をかけた。6気筒もターボもやったし、部品も全部見直した。それらはとてつもなくすごいことです。
でも、私(北岡)のココロに刺さったのは別の部分でした。
新型『隼』は電子制御がちょっと細かい
新型『隼』は今、スズキが持っている電子制御が全部盛り状態。
それは良いのですがパワーモード3段階、トラクションコントロールが10段階(+OFF)、アンチリフトコントロールが10段階(+OFF)、エンジンブレーキコントロールが3段階にクイックシフターも3段階で調整可能って……
いや、調整幅が広いのは良いことだけど、これまでスズキは電子制御を極めてシンプルにしていたので『今回は複雑だな……』と思っていました。
ところが、先の開発ストーリー動画で……
『電子制御の(調整)段数を3段階で良いところを5段に、10段に。やれる範囲で増やしてもらった。5年、10年って長い間で乗ってほしい。(年齢に合わせて)ライディングスタイルが変わるにあたって、出力、扱いやすさを細かく変えていけるように……』
という話があるんです。
これ、メーカーの公式ムービーとしてはすごいことだと思う。
メーカーっていうのは当たり前だけど会社であって、新車がたくさん売れてナンボ。そこで企業として利益を追求します。
だけど隼はちょっとメーカー(スズキ)としても想いが違うんでしょうか。買い替えることなく10年以上でも乗って欲しいって言ってる。商売で言うなら、新しいバイクをどんどん買って欲しいはずなのに……
そして、この電子制御に関しては『自分の好みの隼を見つけて、そのセッティングをずっと使っていってもらえたら……』とも話がありました。
新型『隼』の電子制御は、速さのためじゃない。
隼っていうバイクを長く楽しんでもらうためのシステムなんです。
だからこそ190馬力。だからこそ耐久性重視。
この動画を見て、私は新型『隼』の色々なことがストンと腹に落ちました。
排ガス規制による馬力ダウンと言われることを恐れずに最高出力を190馬力として、低~中速域を強化したこと。細部の見直しでエンジンの負担を削り、何よりも耐久性を重視したこと。
それらはすべて『ずっと隼に乗っていて欲しいから』だった訳です。
そういう気持ちもあって、下のような記事を後追いで追加したりもしました。
これは……これには、さすがに気持ちがグラッと来た。
スズキというメーカーにとって隼というバイクはそれほどまでの存在なのか……と。
繰り返しますが、私の愛車である2代目の隼様に対する愛は今日も変わりません。
それでも、私が新型『隼』を欲しいと思ってしまった理由がこれです。
それほどまでの想いがこめられているバイクなんだ……と感動してしまいました。
そして、その開発過程を(自分でも試作車に乗りながら!?)温かく見守る鈴木俊宏社長の度量の広さにも感服します。完成した後ならわかるけど、開発途中のバイクに社長自らが乗るなんてスゴい……
これはヤバい、ぶっちゃけ欲しい。
ああ……でも、どうなんだろう?
欲しいからって、おいそれと買えるようなバイクじゃないんだろうナァ。
昨今は国産バイクでも200万円オーバーなんて当たり前。スズキのすべてを注ぎ込んだ新型『隼』は高嶺の花になっちゃうのかもしれません。
北米で発表された価格を日本円に直すと196万円くらい。欧州は国によって違うけど240万円前後。
やっぱり日本でも200万円オーバーでしょうか……
よし、ここでちょっと皆さんにも聞いてみましょう。
ご意見頂戴。
期待を込めて『新しい隼、いくらだと思う?』アンケートを開催してみます!