体力満タンで福島/磐梯のワインディングへ!
※当記事は車両は2019年モデルです
たぶん苦行にしかならないだろう……という予測から、前日入りの作戦を採ったGSX-R1000Rのツーリング力の検証。先の【前編】でお伝えしたとおり、片道300kmの高速道路はわりと普通に走ることができました。
なんならその航続距離の長さのほうに驚いたくらいです。
そして翌朝、ファーストステージの磐梯吾妻スカイラインを駆け上がって絶景スポット『浄土平』を目指します。
ちなみにこの峠、走ったことがある人はご存じかと思いますが、福島駅側から上がっていくとけっこう荒れててギャップも多いんです。
ぶっちゃけ、しっかりバイクをホールドしていないと車体が暴れがち。
だけどSHOWA製フロントフォークのBFFの威力はあまりにも絶大でした。
本当にこれはスゴい。電子制御サスペンションなんていらないと思えるレベルのスーパー高性能です。しかも車体のバンク角や前後の姿勢変化なども全部センシングして走りをフォローしてくれるって……走りがまるごと電子制御に守られてる感じ。無敵かよ。
そしてリアサスペンションのBFRC liteという名のリアサスペンションも良い仕事をします。こちらもSHOWA製です。
もちろん過信は禁物ですが、GSX-R1000Rのこれは『なんかオレ、バイク上手くなったんじゃねぇ!?』って根拠のない自信を与えてくれるリアサスペンションだと思う。ぶっちゃけ言うと、それだけでもけっこう気分がいい!
天空の道だと感じる名所『不動沢橋』は、思わずスロットルが緩む絶景。こういうシーンに出会うときは、乗っているバイクがスーパースポーツでも何でも感動は変わりません。
来てよかったナァ……と幸せな気持ちになりますね。
浄土平付近まで上がると路面状態が良好になり、GSX-R1000Rの楽しさが倍増してきます。ギャップに気を使っていた先ほどまでの道のりは、もはや記憶の彼方。
だけどここは……グッ!とこらえて心にブレーキを。
だってこの絶景ですよ!?
整った舗装に適度なコーナーはたまらなく魅力的ですが、ワインディングはこの先もたくさんあるから(笑)
サーキットだけじゃなく、歴代モデルがストリートでも多くのライダーから支持されたGSX-Rシリーズ。
なかなかどうして……浄土平の絶景がよく似合うじゃないですか! 写真映えするから、こうやって愛車を写真に撮るだけでも満足感があります。こういうのにはスーパースポーツも何も関係ありません。
至福。
ライダー冥利に尽きるとはこのことです。
衝撃!? レークの見えないレークライン
浄土平を満喫した後は『磐梯吾妻レークライン』へ。
名前としてはレーク(湖)の見える道っぽいですが……要注意。
湖、ぜんぜん見えません。
休憩スポットの三湖パラダイスでバイクを停めても、やっぱり湖は探さないと見えないレベル(笑)
どこにあるんだレークは?
つ走っていると、チラッと瞬間的に湖が見える瞬間もありましたが……気が付かずに通り過ぎるライダーも多数だと思われます。
だ・け・ど!
レークラインは走る道としては最高です!
地元ライダーにも人気だというレークラインは、中速コーナーと高速コーナーが連続してペースが速め!
GSX-R1000Rは水を得たサカナ状態になります。
活き活きと走る。
これは楽しい!
峠ペース程度では絶対に崩れない盤石の安定感の中で、パイパワー4気筒エンジンのサウンドにうっとりします。
見知らぬワインディングを走る快感。走りに特化したGSX-R1000Rのようなバイクだと、それがより濃厚に感じられるんです。
こういうステージに出会えるなら、スーパースポーツでここまで走ってくる価値がある。
初めて知りました。これ、なかなか悪くない気分です!
5峠中の2つをクリア。ここまでは特にスーパースポーツだからキツい、とは感じていません。むしろ、楽しかった!が上回ってる。
この時点までは伝え聞くとおり、GSX-R1000Rは本当に『ツーリングができるスーパースポーツ』なんだなと感じています。
しかし……そうは問屋が卸さない。
(下に続きます)
人生で初めてのスーパースポーツ・ツーリング。
なんだか余裕に感じていましたが、それはこれまでが晴天だったり道路が空いていたりと『出来過ぎなシチュエーションだった』ということを知ることになります。
この後、どうなるか。まだ、この時点の私は幸せだったのです……