新型『GSX-8R』に乗った後だからこそ『GSX-8S』の良さが見えた?
昨年2023年に完全新設計の直列2気筒エンジンを搭載した新型ロードスポーツとして登場したGSX-8S。
スズキが久々にフレームもエンジンも完全新設計の大型バイクをリリースしたということで昨年は大きな話題となりました……しかし、今年2024年にフルカウルを装備した『GSX-8R』が発売されたこともあり、8Sはすこし影が薄くなってしまったような気もします。
そりゃあね、フルカウルのGSX-8Rは見た目にも華やかだし、前後サスペンションも豪華になっているなど話題性があるのは事実。
でも先日、私(北岡)はカタナに乗った時に『実はスズキでいちばんストリートファイターなのってカタナでは?』と感じていまして、その時に同時に脳裏によぎったのがGSX-8Sでした。
だってスズキでいま『ストリートファイター』って言ったら……やっぱりコレよね?
GSX-S1000も見た目にはファイター感が強めだけど、あちらは登場が2021年で存在自体も馴染んできてます。そのうえ個人的な感想としてのGSX-S1000は『アップハンドルのスーパースポーツ』というイメージが強くて……なので私的に純粋なスズキのストリートファイターは『GSX-8S』なのです。
なので今回、改めて乗ってみたのですが……
GSX-8Sは誤解されやすい?
私がこのバイクに乗るのは発売当初の2023年5月ぶり。はじめて乗った時にも感じたことですが、相変わらずこのバイクは誤解されやすいキャラしてるナァ……と思いました。
なんと言えばいいのか……見た目が本当に400ccくらいのボディサイズで重量も202kgしかなくて、さらにはエンジン特性が『3000~3500回転までは極めて従順』なのが逆に問題というか。
本当に、街でサラッと走らせると『おとなしめで、すごく乗りやすいよね!』で感想が終わっちゃいそうなんです。街乗りスピードだと3500回転も回さなくても事足りちゃうし、乗り心地もいいし、乗車姿勢もラクちんだし。
だけど私から言わせると『いまスズキで最もネコをかぶってるバイク』こそが、このGSX-8Sに他なりません。走りが「おとなしい」なんてとんでもねぇ……
だいたいですね……こんなにも突き刺さりそうな顔をした『スズキ車』が“おとなしい”で終わるはずが無いんですよ。これはもうスズキが好きな人なら、なんとなく想像がつくでしょう?
でもね、今回ちょっと思いました。これは新型の『GSX-8R』にじっくり乗った後だから言えることなんですが……このバイク、楽しみ方が8Rとは全然違うのかもしれないな、と。
そのあたりを確認してみたくて、早朝の都内から走りに出てみました。
端的に言っておくと、最新のフルカウル『GSX-8R』が“高いアベレージを継続して走るバイク”なのに対して『GSX-8S』は“振り回すバイク”なのでは?と感じている次第。8Rと8Sの足まわりのフィーリングの差がそう感じた理由です。
(下に続きます)
ちなみにこれまでは800ccの大型ロードスポーツということを加味して、GSX-8Sを比較的『広いフィールド』で走らせてきました。だって8S、実際に入らせると加速力とかリッターバイクみたいなんだもん……
だけど今回は、あえてタイトな場所を走らせてみようと!
そうしたら8Rとは違う、GSX-8Sだけの『特性』が見えてきたかも!?