2022年9月に新型として発表されたフロント21インチ仕様の『Vストローム1050DE』ですが、実は私、ちょっとこのバイクに懐疑的でして……

Vストローム1050DE、ガチすぎじゃない?

画像1: Vストローム1050DE、ガチすぎじゃない?

2023年モデルとしてスズキはVストローム1050にフロント21インチホイールを履いた新型をラインアップすると発表。誰が見たってハードな悪路に突撃したくなる系の大型アドベンチャーバイク。それが『Vストローム1050DE』です。

だけど私(北岡)は実のところ、このバイクに対してちょっと疑問を持ってる。

『これちょっと、ガチすぎじゃない?』

ぶっちゃけ、そう思うのだ。

画像2: Vストローム1050DE、ガチすぎじゃない?

Vストローム1050シリーズは、そのエンジンがスポーツバイク由来なだけあってオンロードがめちゃくちゃエキサイティングに楽しめるバイク。

だから『Vストローム1050』で完全オフロード志向な冒険バイクは、ちょっと違わないか?と思ってしまう次第であります。

そして単純に現行車のVストローム1050XT(フロント19インチ)が好きっていうのも理由のひとつ。さらに言うと、大排気量アドベンチャーはフロント19インチがちょうどいいとも思っていることもある。

また、何より重要なのが、私の個人的な感覚として『重量級のバイク(私の個人的基準では重量240kg以上)がフロント21インチを履くと、オンロードで“我慢”しなければならないシチュエーションが出てくる』と考えていること。

これは経験からくる話なんだけど、悪路想定の21インチの細いフロントタイヤでヘヴィ級ボディの(オンロードでの)走りを完璧に支えるのは、ちょっと無理がある。フロントタイヤに掛かる負担が大きすぎる、と感じてならないのです。

他はいざ知らず、Vストローム1050/XTにおいてオンロードの爽快さがスポイルしたら、それは本末転倒なんじゃないか? と。

Vストロームミーティング2022で実車が初披露

画像1: Vストロームミーティング2022で実車が初披露

そう感じている私の前に、Vストロームミーティング2022の会場で実車が初披露。しかも、開発のチーフエンジニアの人(安井信博さん)もいるという。

なので遠慮なしに疑問をぶつけてみました!

ぶっちゃけ聞きます!!!!

『Vストローム1050DEって、マトモにオンロード走れるんですか?』

画像2: Vストロームミーティング2022で実車が初披露

安井さん『え? 全然大丈夫ですよ?だって Vストロームシリーズはどこまで行っても、メインはオンロードですから。オンロードの走りがつまらなくなるようなことはしません』

初手から撃沈。「なんでそんなこと聞くんですか?」くらいのレベルでキョトンとした顔をされてしまった……だけど、この程度ではメゲません! だって21インチのフロントタイヤめっちゃ細いでしょ!? Vストローム1050DEの重量って252kgですよね? さすがにワインディングでの楽しさは“今までどおり”とはいかないんでしょ?

画像3: Vストロームミーティング2022で実車が初披露

安井さん『それは他社のバイクの話でしょうか? そういうバイクはオフロード想定でサスペンションのストロークがもっと長いと思います。でもVストローム1050DEはオンロードも楽しめるようにストローク量を170mmにしてます。現行モデルより10mm長くなってますけどね』

タイヤの性能をきちんと活かせるようにサスペンションでサポート、あるいは最適化している……というのか? そう言われてしまうと反撃しにくい……たしかに、それはある。だけど、それにしたって19インチの『XT』を無くさなくてもいいんじゃ?

画像4: Vストロームミーティング2022で実車が初披露

安井さん『サスペンション自体の性能がどんどん良くなって、進化してます。私も開発段階で乗ってビックリしたくらいです。正直、XTが持つ良さはカバーできてると思ってます。しかも今回は双方向クイックシフターも付きますからね、走るの楽しいですよ?』

あくまでVストロームとして軸足はオンロードに。だけどVストローム1050XTでは踏み込めなかったエリアにまで踏み込むため。そのための21インチ化、なのだという。うん……勢いよく突撃したわりに、私ちょっと立つ瀬がない。

画像5: Vストロームミーティング2022で実車が初披露

安井さん『むしろ気になってるのはシート高なんです。フロント21インチ化でどうしてもシート高が高くなっちゃう。シート高880mm。いちばん懸念したのは、むしろそこです。ちょっと跨ってみてください』

そうそう! それも!!!

重いバイクで未舗装路に入っていって、つま先ツンツンの足つき性とかほんと無理! もし立ちゴケでもしたら二度とバイクを起こせない、って思っちゃう。身長176cmの私でもシート高880mmは、ぶっちゃけハードル高いですよ!

画像6: Vストロームミーティング2022で実車が初披露

安井さん『あ、でもけっこうイケますね。左足はベッタリ。よかった! 両足はどうです?』

画像7: Vストロームミーティング2022で実車が初披露

……わりと普通。少なくともツマ先ツンツン状態じゃない。

正直、これまで乗ったことがある『シート高880mm』のバイクとしては抜群に足つき性がいい。もっとこう、足を下ろした瞬間に“そこに地面が無い”と感じるレベルだと思っていたのに……

安井さん『こういうのは数値だけじゃなく、シートの形状とか足の下ろしやすさも大きく影響しますので。どうですか? 乗れそう?』

いや……たぶん普通に乗れます。体感的には、せいぜいシート高850mmレベルかと。

画像8: Vストロームミーティング2022で実車が初披露

ちなみにこの時点で既に『ちょっと早く乗ってみたいかも』という心境になっていたが、それをチーフエンジニアには伝えていない。まだ実際にVストローム1050DEの走りを体感した訳じゃない! というのが疑り深い私の言い訳だ。

Vストローム1050DEは今回ミーティング会場で初披露された3台の中では、いちばん早く続報が出てくると聞いている。確証がないので話半分だが、年内にも新しい情報があるとかないとか……

(下に続きます)

また、チーフエンジニアの安井さんは『オンロードの楽しさがスポイルされることはない』と断言した。よござんす……それでは期待させてもらいましょう。

私程度のライディングスキルの『普通のツーリングライダー』も楽しめるバイクなのかどうか、上級車専用の難しいバイクになっていないか?

Vストローム1050DEに乗れるタイミングが来たら、それを確かめさせて頂きます。

首を洗って待ってろよ? Vストローム1050DE!!!

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