スズキが50cc/原付一種スクーターを生産終了
昨今の世情を反映して、日本独自の規格となる排気量50ccの原付一種バイクが無くなる……というのはバイクにすこし詳しい人であればご存じのことだろうと思います。
そしてこのたび、ついにスズキも50ccのスクーターの生産終了を決定した様子です。
これは正式な広報発表としてリリースがあった話ではないのですが……

※画像はスズキ公式サイトより引用
www1.suzuki.co.jpスズキ公式サイトのバイクラインアップ欄を見ると、レッツシリーズ&アドレスV50が生産終了となっているので『確定』と考えて良いでしょう。
スズキはこれまでも生産終了を報じないスタンスなので、これにてスズキ50ccスクーターの歴史は幕となります。

生産終了となるのはまず「THE 昭和のスクーター」とも言えるトンガリスタイルの『アドレスV50』です。
現行モデルでないにせよ「50ccのアドレス」にお世話になったご同輩のみなさまは数知れないはず……このスタイル、そのうち『レトロ』とか言われて逆に人気になりそうな気がします(笑)
最終モデルのお値段は19万3600円(10%消費税込み)です。

そして1996年の初代レッツ誕生から約29年もの歴史を持つ『レッツ』も生産終了となります。
時代を反映したチャーミングなスタイルにスズキならではの実用性をフル搭載し、老若男女を問わず親しまれてきた『近所のアシ決定版』もこれにて最後!
最終モデルの価格は17万8200円(10%消費税込み)です。いま現役でレッツに乗っていて「便利すぎて次もコレがいい」と感じている人は買い替えを検討してください。
実用性ステータス全振りの『レッツ バスケット』も……
そして個人的に残念なのが『レッツ バスケット』の存在です!
業務用/ビジネスバイクとかではなく、一般の人が乗るための用途で、ここまで実用性にステータスを全振りしたバイクは他にない。唯一無二と言ってもいいでしょう。

なんせ標準装備で「カゴ付き」だからなぁ……そうそうないぞ?
しかも知ってます?
このカゴ(フロントバスケット)はスーパーの買い物カゴとほぼ同サイズになっているんです。さらに言えばロールシャッターで「フタ」もできるという……

※画像はスズキ公式サイトより引用
www1.suzuki.co.jpさらには抜群に足つき性の良い695mmの低シート高だけじゃなく、荷物を入れやすいように『カゴの高さ』まで計算されているという徹底ぶり。この辺りは「スズキらしいなぁ」と感じるポイントです。
しかもね、実用性に完全に振っているように見せかけて、さりげなくお洒落な2トーンカラーになっているんです。これで価格が19万9100円(10%消費税込み)ってお買い得なのでは……
実測での燃費はガソリン1リッターあたりで……
ちなみに、こういったスクーターだと気になる部分が『燃費』ですが、スズキのバイク!編集部の若手スタッフが遠慮なく乗り倒した場合で……

計測は「レッツ」で行いました。
その時の実測燃費は「56.95km/L」でした。
レギュラーガソリン1リッターあたりほぼ57km。燃料タンク容量が4.8Lの大容量を確保しているので、航続距離は計算上だと273.36kmとなります。月1ペースでの給油すら必要ないかも?
この先は125ccがメインになるけど……

この先は125cc/原付二種のスクーターがメインになりますが、現時点(2025年6月)で話をするなら、新基準原付もまだ未発表なので、50ccスクーターの「クルマの免許で乗れる」というアドバンテージは残っています。
実用車として考えるなら新車のほうが長く乗れることは間違いないので、気になる人はお早めにどうぞ!
(下に続きます)
コミューターのジャンルに関しては電動化の流れも加速していますが、内燃機エンジンの「信頼性」はまだまだやっぱり揺るぎません。
また、物価高の昨今では新基準原付もお値段などもいくらに設定されるかわからないですし、50ccならではの『コンパクトさ』や『軽さ』というのは魅力のひとつでもあります。
ということで……
実用性スズキの50ccスクーターはこれにて最後。新車で買うならラストチャンスです!