スズキの軽二輪クラスに249ccと154ccの2つの排気量でラインアップされているジクサーシリーズ。日本では比較的馴染みが薄い150ccクラスに投入された「ジクサー150」は一体どんなバイクなのでしょうか?

125ccと250ccバイクの中間? ジクサー(150)にはそれ以上の価値がある

画像1: 125ccと250ccバイクの中間? ジクサー(150)にはそれ以上の価値がある

冒頭からすみません。正直な話、ジクサー(150)に乗ってみるまで、日本では150ccクラスのモデルって排気量的にも使い勝手も含め「やや中途半端だろうな…」って、著者の私(岩瀬)は思っていました。

軽二輪クラスとなるジクサー(150)に乗るには、普通自動二輪免許以上が必要になりますから、それなら250ccや400ccモデルを選んでしまうのが普通の感覚でしょう。

また、小型二輪免許で乗ることができ、維持費も抑えられて、移動手段としても優れる125cc原付二種クラスに人気が集中するのもわかります。

しかし、125ccと250ccの中間とも言えるジクサー(150)は、そんな“中途半端な考え”をいとも簡単に打ち砕くほど性能や使い勝手、価格やコストパフォーマンスに至るまで、全てがベストバランスに優れたバイクだったのです。

画像: ジクサー(2017年モデル)

ジクサー(2017年モデル)

ジクサー(150)が日本で発売されたのはジクサー250シリーズよりも先の2017年になります。

メインターゲットはインドなどの東南アジア向けに開発されたバイクではありますが、低価格でありながらパフォーマンスが高いモデルとして、日本でも発売されることが決定。

海外との排気量区分の違いなどもあり、日本では比較的馴染みが薄かった150ccクラスのカテゴリーに、あえて投入された軽量スポーツモデルです。

それまで日本ではあまり存在しなかった150ccという排気量のスポーツバイクとして、日本でも受け入れられ、エントリーユーザーを中心に人気の軽二輪モデルになっています。

画像2: 125ccと250ccバイクの中間? ジクサー(150)にはそれ以上の価値がある

その後、ジクサー(150)は2020年に外装デザインを中心として大幅にモデルチェンジ。

大きく変わったヘッドライトはLED化され、全体のルックスが引き締まったストリートファイター的なデザインに生まれ変わりました。

フロントにABSを標準装備し、タンクシュラウド形状やセパレートタイプのシート、スイングアームマウントのマッドガードなどを新たに採用しています。

ジクサー150の2021年モデルは大幅なカラーチェンジを受けました。

スズキのレーシングカラー「トリトンブルーメタリック」に加え、シックな「グラススパーブラック」、印象をガラリと変える鮮やかな「パールミラレッド」の3色がラインアップ。

2021年3月24日から発売されています。

軽二輪クラスに2つのラインアップ!ジクサーの150ccと250ccは何が違う?

画像1: 軽二輪クラスに2つのラインアップ!ジクサーの150ccと250ccは何が違う?

ジクサーシリーズには150ccの他にも250ccモデルがあり、軽二輪クラスに2つもラインアップされています。

しかし、排気量のためにスケールダウンされたものではなく、エンジンは全くの別物。

ほぼ同じ車体サイズ&ディメンションに、2つの異なるエンジンを積んだモデルと言っても過言ではありません。

もちろん、排気量が約100ccも違いますから、単純な比較はナンセンスですが、ジクサー(150)は上位モデルのジクサー250と比べてみたくなるほど機能面や性能面に優れているんです。

画像2: 軽二輪クラスに2つのラインアップ!ジクサーの150ccと250ccは何が違う?

【GIXXER(150)】■エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ■排気量:154cc ■ボア✖️ストローク:56.0✖️62.9mm ■最高出力:14PS/8000rpm ■最大トルク:1.4kgf-m/6000rpm ■シート高:795mm ■車両重量:139kg ■タンク容量:12L ■タイヤサイズ:100/80-17・140/60-17 ■車両価格:352,000円(10%税込)

【GIXXER 250】■エンジン形式:油冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒 ■排気量:249cc ■ボア✖️ストローク:76.0✖️54.9mm ■最高出力:26PS/9000rpm ■最大トルク:2.2kgf-m/7300rpm ■シート高:800mm ■車両重量:154kg ■タンク容量:12L ■タイヤサイズ:110/70-17・150/60-17 ■車両価格:448,800円(10%税込)

排気量区分としては、共に軽二輪(126cc〜249cc)となるこの2台は、細かな違いはあれど、共通のパーツも多く、車体構造もほぼ同じマシンディメンションと言えるでしょう。

一番大きな違いはやはりエンジン。ジクサー(150)は154ccの空冷単気筒で、最高出力は14馬力、ジクサー250は249ccの油冷単気筒で、最高出力は26馬力で12馬力の差があります。

車両価格が約10万円ほど違いますが、共に軽二輪のカテゴリーなので、保険や税金などの維持費もほぼ同じくらいになります。

同じ軽二輪クラスとなると、パワーの大きい方が走りやすいし、高速道路を使ったツーリングを多く想定するとならば、長い目で見れば250を選んでおいた方がいいのでは?と思えてきますが、いざ乗ってみるとジクサー(150)ならではの利点が見えてきました。

「趣味のバイク」と「実用性のバイク」を両立させたジクサー(150)の『3つの利点』

①軽さとコンパクトさ

まずジクサー(150)の利点は、原付二種モデル並みに軽くてコンパクトな車体があります。

ジクサー(150)の車体サイズは、全長:2020mm、ホイールベース:1335mmで、軽二輪クラスとは思えないほどコンパクト。

スズキの125ccスポーツネイキッド「GSX-S125」の車体サイズ(全長:2000mm、ホイールベース:1300mm)と比べてみても20〜30mm程度しか変わりません。

また、バイクの取り回しなどに大きく影響する車両重量も、ジクサー150は139kgで、GSX-S125は133kgと6kg程度しか違いません。

ですから、125ccクラスのように、ちょっとスーパーやコンビニなどへ買い出しに行くような、“生活の足”としての使い方が気軽にできるほど実用性も高い。

ちなみに、著者の私(岩瀬)のマンションの駐輪場は基本的には125ccサイズまでのバイクしか置けませんが、ジクサー150のように白枠に収まるサイズならOK。

特に都市部に住んでいて駐輪場に困っているライダーにもオススメしたいんです。

②高速道路を使ったロングツーリングもこなせる

画像: ②高速道路を使ったロングツーリングもこなせる

次に、150ccモデルの利点として、原付二種クラスとの一番の違いでもある「高速道路に乗れる」こと。

それに、ジクサー(150)の車両価格は352,000円で、軽二輪クラスでありながら、原付二種クラス並みにリーズナブルなんです。

スズキ原付二種クラスの「GSX-S125(382,800円)」や「スウィッシュ(324,500円)」と比べても、信じられないくらいコストパフォーマンスに優れているのがわかります。

「たまには高速道路を使ったツーリングにも行きたい」というライダーや、「1台のバイクでなんでもこなしたい」という人にピッタリなんです。

③クラスを超えた燃費性能で財布に優しい

画像: ③クラスを超えた燃費性能で財布に優しい

3つ目は、ジクサー(150)の「クラスを超えた燃費性能」です。

139kgの軽い車体に加え、燃焼効率やフリクションロス性能に優れた「SEPエンジン(SUZUKI ECO PERFORMANCE)」を搭載しているので、驚くほどの燃費性能を実現しています。

その平均燃費は驚きの45〜50km/L!

ジクサー150の燃料タンクは12Lなので、ガソリン満タンの走行距離は、単純計算でも500kmを優に超えてしまいます。

ちなみに、知人のジクサー(150)に乗っているライダーから聞いたことがありますが、走り方によっては「リッター60km/Lを超えた!」こともあるとのこと。

ジクサー(150)は軽二輪クラスでありながら、原付一種&二種モデルくらいでしか聞いたことがないくらいの燃費性能を発揮してしまう150ccバイクなんです。

街乗り8割、ツーリング2割くらいの使い方なら「ジクサー150」がベストチョイス

画像: 街乗り8割、ツーリング2割くらいの使い方なら「ジクサー150」がベストチョイス

ジクサー(150)は、125ccクラス並みの軽量コンパクトでコストパフォーマンスに優れるだけでなく、250ccクラスに肉薄するほどの走行性能を高次元で兼ね備えたバイクです。

街乗り8割、ツーリング2割くらいの使い方ならジクサー150がベストバイクなんじゃないかって思えてきました。

次回は150ccならではの軽さを誇る、ジクサー(150)の走行性能について掘り下げます。

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