全体のパッケージとして見ると、快適さもアップしてる?
第二世代へ進化した新型カタナは昨年2021年11月の発表時、最新の電子制御が搭載されること以上に、初期型とはまるで印象の違う大人びたカラーリングが話題になりました。
なんかカタナ、普通にカッコいいんだけど? みたいな感じ。
個人的な感覚で言って良いなら、初期型はレジェンドとしての『刃』に対するオマージュを強く感じさせていたんですけど、この第二世代で一気に『オレは新時代のカタナだ!』って主張をはじめたように思っています。
まぁ、もともとが個性的かつ先進的なスタイルなので、そこに現代的なカラーリングを採り入れたらこうなるって話です。
正直な話、実車を見ても思いました。マットブルーの新型カタナ、問答無用にカッコいい。
しかしっ!
乗ってみたら見た目以上にビックリですよ。パワー感が全然違うんだもん。そのあたり、ご興味あれば先の【街乗り編】を参考にして頂ければと思います。
なんかいきなりパワー系のファイターになっちゃったような第二世代の新型カタナ。
ということで、そのパワー感がワインディングでどう作用するかに興味津々な私(北岡)は高速道路でお気に入りの峠まで走りに出てみました。
でもその前に移動中の『高速道路で感じたこと』をお伝えしておきたいです。
快適系バイクじゃないけど、かなり良くなってる
そもそもですが新型カタナというバイクは、快適性で言えば『普通のネイキッドと同等』というのが私の感覚です。
見た目が『こういう感じ』なので、なんとなく高速道路とかで、それなりの防風性とかを期待したくなります。
だがしかしっ!
私としては、新型カタナは特に防風性能に優れているとは思っていません。わりと普通に上半身にがっつり走行風を食らいます。
だけどね、そんなことはどうだっていいんです。
だってカタナって、快適性を求めて選ぶバイクじゃないでしょう? やっぱこの見た目でしょう? そこに惚れて『欲しい!』ってなるタイプだと思います。
バイクは何よりもカッコいいことが正義。私は常々そう思っていますし、新型カタナに関して言えば、特にそれが強いと思いますので。
なんてことを力強く言い切っておいてアレですが、第二世代カタナ、ずいぶん快適になったような?
走行風に対しては『男気で立ち向かう』のが主な対策になる部分に変わりは無いんですけど、わずかに乗り心地が良くなったような気がします。
これはたぶん新採用のタイヤの恩恵だと推測。ハンドルバーがラバーを介してフローティングマウントになったことも、けっこう効いてると思う。
高速道路でのSDMSのモードはB(ベーシック)一択でしょう。
Bを使って、風と戯れる気分のスピードで流すのが楽しいです。フルパワー解放のA(アクティブ)モードだと、軽くアクセルを開けただけでもスッ飛んでいこうとするので逆に困る!
新採用のタイヤで根本的な乗り心地に変化があり、電子制御のおかげでスロットル一定で走りやすい。ハンドルを通して感じる振動も、ちゃんとエンジンの息吹は感じるけど、不快感はありません。
あとはシフトアップ/ダウンでクラッチ操作をする必要がない双方向クイックシフターです。
これね、ほんとにいい。なにが良いって『ズボラになれる』ところ。ギアチェンジの際にいちいちクラッチレバーを握らなくていいのは本当にラク。快適だなぁ~って感じます。
しかも高速道路ペースでの加速が気持ちいいんです。足でシフトアップするたびに、タイムラグ無く精密なフィーリングで加速してくれる。本来の使用用途じゃないかもだけど、双方向クイックシフターによっても快適さは上がっていると思えました。
総合的に言えば『前より快適に高速道路クルージングが楽しめるようになった』と言っても差し支えは無いかと。
生粋のツーリングバイクのような快適性ではありませんが、初期型にくらべると総合的な評価として快適になったと思えます。
(下に続きます)
電子制御スロットル&パワーモードで本来のエンジンパワーを解放し、トータルとして快適にもなった。初期型から確実に、第二世代カタナは進化を果たしています。今のところネガティブはゼロ!
ただしっ! 峠で走ってみたら……
困ったというか、これちょっとパワフルすぎるんですけとっ!?
(ワインディング編へ続きます)