5峠連続200kmのフィナーレを飾る最後の峠
※本記事の車両は2019年モデルです
朝に福島駅を出て、磐梯吾妻スカイラインからレークライン、ゴールドライン、スカイバレーとつないできたスーパースポーツ『GSX-R1000R』でのツーリング。
途中までは勢いもあってノリノリでしたが、地味に厳しい部分があることも思い知りました。
しかし、総距離約200kmにも及ぶ連続ワインディングツーリングも、ついにラストの峠へ。
それが……
こちらです!
JR奥羽本線にある『峠駅』……ここまでバリバリ走ってきておいて、ラストがこれですみません。
でもココ、私(北岡)はずっと来てみたかった憧れの『峠』なんです。
ちょっと楽しいんですよ? 駅の中というか、上の写真のゲート(?)みたいな部分からバイクで入っていけるんです。
その中に待つのは、こんな場所!
GSX-R1000Rに限らず愛車で来たら、誰もがじっくり1時間程度は、ここで写真を撮っていたくなること間違いありません。
ちなみにこの奥には峠の茶屋なるお店と駅の駐車場がありますが……まぁ、交通量は絶無と言っても差し支えないレベルです。
こんな写真もわりとお手軽に撮れます。
今日イチにカッコいいGSX-R1000Rの写真もゲット! 写真好きにはたまらん場所です。
なぜこんなスノーシェッドがあるのか、まったく謎の秘境駅ですが、一度は訪れる価値のある場所だと思います。
だって、どこでシャッターを切っても、何をしても問答無用でバイクがカッコよく撮れますから。
ただし、問題がひとつだけ……
峠駅へと至る道がかなりエグい。
凸凹、砂利、アスファルトの穴。
今回は天候も下り坂だったので完全に逃げ場無し……距離こそ短いけれど、もはや『酷道』クラスの荒れ模様でした。
空は晴れているのに、何でこんなに路面だけ濡れてんの!? と謎は深まるばかり。
間違いなくスーパースポーツで走るような道じゃないですが、驚くべきことにGSX-R1000Rはこういう道でも、なんだかんだ走れてしまうことが逆に衝撃でした。
車体の圧倒的な強さによる余裕と、電子制御の安心感。
変な話ですが、ここにきてGSX-R1000Rの底力を見せつけられた気がします……
GSX-R1000Rは正真正銘スーパースポーツです!
GSX-R1000Rじゃすべてのスズキ車の中において『サーキット最速』を見据えて開発されたスーパースポーツです。だけど、私はそこに“実体験”で感じたことを付け加えたい。極めてシンプルですが。
GSX-R1000Rはツーリングも楽しいよ!って。
そりゃあ例えば、同じスズキのVストローム1000シリーズなら、もっともっと快適だったと思います。
終盤はけっこう首も痛くなったし、手首もつらかった。
だけどそれを補うほどに、峠を走っている間の面白さが最高でした。
本領はサーキットでしょうけど、ワインディングを二人三脚で走るのが本当に楽しいんです。
200馬力級のスーパースポーツと、こんなにもバイクとの一体感を感じられたことはありません。走る場所がどこであれGSX-R1000Rの最大の美点は、この一体感かもしれないです。
最初に言った通りですが、ツーリングするためにスーパースポーツを選ぶ人はまずいないでしょう。
だけど。
スーパースポーツが好きで、GSX-R1000Rを選ぶなら……
ツーリングだって諦める必要はまったく無し!
サーキットだけじゃない、スズキのバイクはスーパースポーツでも『公道を走ること』をきちんと考えて設計されている。
それはたぶん本当です。長い時間を一緒に走って、身をもって知りました。
あ、でもGSX-R1000R以外のスーパースポーツも同じかどうかはわかりません。
他のスーパースポーツでこうやってツーリングとかやったことないですし?
ただ、ひとつだけ言えるのは……
自分の大好きなバイクで走りたいっていう気持ちは、やっぱり理屈じゃないんです。ジャンルなんて関係なくて、ただ『愛車と』走りに出たい!
そしてGSX-R1000Rは、走りを磨き上げたスーパースポーツのはずなのに『ツーリングもしたい』っていう気持ちにも応えてくれるバイクになっていました。
(下に続きます)
生産終了となった今、この先がどうなるかはまったく未知数ですが、いま『ツーリングできるスーパースポーツ』が欲しい人がいたら、どうぞお急ぎくださいませ。
月並みですが、このバイクが『新車』で手に入るのは今が最後かもしれないんです。
ここまで公道を、そしてワインディングを快適に走れるスーパースポーツなんて、この『GSX-R1000R』以外にはありませんからね!