Vストローム800の足つき性やライディングポジションは?
アドベンチャースタイルの『Vストローム800』はワイドなアップハンドルを採用し、上半身が起きるアップライトな乗車姿勢で長距離のクルージングでも大きく疲労を軽減してくれます。
シート、ステップの位置関係やタンクカバーの形状により膝の曲がりにも余裕があり、ニーグリップしやすいのもポイントです。
シート高は825mmとやや高めで、身長174cmのライダーが跨った足元の写真がこちら。若干かかとが浮いてしまいますが、重心位置や車体バランスの良さにより223kgの重量は感じさせません。
足を下ろしやすいシート形状と絞られた車体により、片足で支える分には停車時でも安心感があります。
Vストローム800で実際に走ってみた燃費は?
Vストローム800の燃料タンク容量は20L。指定ガソリンはハイオクです。
筆者が試乗した際の満タン方式による燃焼結果がこちら。
走行距離 | 給油量 | 燃費 | |
区間A | 341.1km | 15.34L | 22.24km/L |
区間B | 164.7km | 6.71L | 24.55km/L |
総区間 | 505.8km | 22.05L | 22.94km/L |
B区間はほぼ高速道路のみの走行だったのでいくらか燃費が良くなりましたが、総区間をみてわかる通り、だいたいの燃費は23km/L弱といったところ。
20Lのタンク容量をフルで使えば458.8kmの航続距離があることになるので、国内でツーリングを楽しむ分には十分な燃費性能を持っていると言えるでしょう。
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スズキ『Vストローム800』の装備/ディテール解説
フロントマスクのデザインは『Vストローム800DE』同様、Vストロームシリーズの特徴であるクチバシデザインを継承。
ヘッドライトはスズキらしい縦目デザインを採用し、個性的ながらも現代的で力強い印象を演出しています。
『Vストローム800DE』とスタイリング&走行面で大きく差が出るのがこの大型ウインドスクリーン。
まさに「シールド」といったデザインのウインドスクリーンが高速道路や雨天の走行においてライダーに当たる雨風を軽減してくれるため、長距離ツーリングでも快適な移動を実現しています。
オンロードをメインに据えたディメンションを与えられた『Vストローム800』はフロントに19インチホイールを採用し、タイヤは専用設計のダンロップ製D614を装着。
サスペンションもオンロードでの追従性を重視したショーワ製SFF-BP倒立フォークが採用され、軽快でスポーティなライディングを実現しています。
アップハンドルの採用により疲れない乗車姿勢を維持しやすいだけでなく、キャンプ場やちょっとした砂利駐車場でも車体コントロールに安心感がありました。
ハンドル形状も長距離ツーリングの快適性に貢献しているポイントです。
メーターにはTFTカラーメーターを採用。
速度、回転数、時計、ギアインジケーターなどの情報を見やすく表示するとともに、メーターまわりの高級感をグッと高めています。
『GSX-8S / 8R』や『Vストローム800DE』にも採用されている総排気量775ccの新型直列2気筒エンジンを搭載。
全域でトルクフルでどんなシーンでも扱い易い特性ながら、最高出力は82PSを発揮。
市街地の走行からワインディングでのスポーツライディングまで幅広いシーンで楽しめるエンジンになっています。
SDMS(スズキ・ドライブモード・セレクター)も採用し、A・B・Cからシーンに合わせてライディングモードをチョイスすることが可能です。
そして『Vストローム800』には双方向クイックシフターも標準装備され、あらゆる場面でクラッチレバー操作回数を減らすことができ、ライダーへの負担を軽減してくれます。
また、スポーツライディングを楽しむシーンでも非常に強力で魅力的な装備となっています。
フロントサスペンション同様、リアサスペンションもオンロード専用にセッティングされています。
荷物の積載などに応じてプリロードのセッティングを簡単に変更できるアジャスターを装備。
何かと荷物の増えるツーリングライダーライダーには嬉しい仕様です。
ロングツーリングでライダーを支える装備として大きな役割を果たすのが肉厚で座り心地の良いシート。
硬すぎず、柔らかすぎず丁度いいクッション性で長時間のライディングによる疲労からライダーを守ります。
『Vストローム800』は825mmというやや高めのシート高ですが、前方が絞り込まれたこのシートにより数値よりも足つき性は良好。また、滑りづらいシート表皮によりスポーツライディングシーンでも非常に頼りになります。
『Vストローム800』はアドベンチャーバイクらしい便利なユーティリティーも多数搭載。
パ二アケースを装着した状態でも使える位置にヘルメットホルダーが用意されています。
長旅の必需品ともいえるスマートフォンなどの電子機器を充電できる充電ポートも用意。
なにより嬉しいのはタフなリアキャリアの標準装備。
フックを利用して荷物を積載することもできますが、アドベンチャーバイクの必需品、トップボックスを取り付けるのにも非常に便利です。
またグラブバーの役割も果たしているので、タンデムツーリングではパッセンジャーの安心感にも繋がるでしょう。