Vストローム250SXだからといって『ダートを走らなければいけない』わけじゃない
普段はやらないけど、なんとなく憧れていた冒険野郎スタイル。オフロードジャージ姿でVストローム250SXと日帰りツーリングへ!
先の【前編】で言ったことですが「カタチから入る」のってけっこう大事です。なんだかテンションが上がって『走りに出たくなる』という効果は抜群でした。
そうして高速道路をひとっ走り!
小一時間の移動を経て、街の喧騒から脱出してみると……
バイクっていいよねぇ~、という気分でシンプルに満たされてしまいまして……
朝は冒険! 冒険! と気持ちが逸っていたはずなのに、心地よい日差しの中をのんびり走っていたら、いつの間にやら気分ほっこり。これ、私(北岡)だけじゃないと思いたいけど、バイク乗りのマインドってけっこう単純ですよね(笑)
気持ちのいい道を走っているだけで満足とか……冷静に考えると、これってけっこうスゴいことなのでは? といつも思います。バイク趣味バンザイ!
なので、このまま缶コーヒーだけ飲んで帰るのもアリだなぁ……という考えが頭をよぎりましたが……それでは私よりもSXが不完全燃焼でしょう。
ちなみに出発までは、オフロードジャージによる興奮効果で「やっぱり林道へアタックしないと!」と考えていたのですが、すこし頭が冷えたこともあり、別のアプローチを試してみることに。
柔らかい日差しの中を250cc単気筒エンジンならではの平和さでトコトコと走ります。
Vストローム250SXの新型油冷エンジンは、適切なギヤでアクセルを大きく開けてやればギュイーンッ!と鋭く吹け上がるけど、低回転キープでのんびり走る時もなかなかどうして心地よいフィーリング。単気筒エンジンって、こういうところでツーリングバイクとしても優秀です。味わいがある。
そこから脇道に分け入って~!
なんてことはない舗装林道なんですけどね。でもやっぱり林道は林道で、舗装されていると言っても冒険感はけっこうあるものです。
それに現実問題として、一般的な国道や県道のようにちゃんと整備されてはいないので……
決して走りやすいって訳でもない(笑)
オンロードバイクだったら普通に嫌……なんなら普通に引き返したくなるようなシチュエーションもザラに出現します。だけどVストローム250SXは完全な未舗装も想定された設計ですから、この程度は朝飯前レベルに感じられるんです。
でもだからって『物足りない』と感じる訳でもなくて、私的にはけっこうワクワクできるんです。
だってこういうところ、人の気配がしない山奥ならではの静謐さに関しては林道と大差ないですから。ちゃんと冒険気分! SXだからオフロード行かなきゃ! って気張らなくてもいいんじゃないかなぁ……なんて思えてきます。
そうして思い付きで目指した目的地に到着!
千葉の月崎トンネルです。
ここ、けっこう好きなんですよね。アプローチがそれほどハードじゃないけど秘境な雰囲気があるから。いわゆる素掘りトンネルなんだけど、不思議な形状してるし。
だってトンネルの途中に吹き抜けのごとく穴が開いてるんですよ? なんでこうなった? って不思議な気持ちになる。
正直な話、ここまでの「高速道路を含む移動」と「プチ冒険」を気負わずに楽しめるのはSXの良いところだと思います。
Vストローム250SXを「オフロードバイク」として捉えず「冒険バイク」として活かす感じ。
SXって「排気量250cc」で「未舗装路の走破性にも注力されている」せいで、オフロードを走るべきバイク! みたいなイメージがちょっと先行しているところがあるのかもしれません。でもそういうイメージに縛られずに、もっと自由に遊んでいい。そういう気がしてきました。
まぁ、先の【前編】でお話したとおり、誰よりも私自身がその呪縛にガチガチに囚われていた訳ですが……勇み足でオフロードジャージとか着ちゃってるし(笑)
(下に続きます)
けれど、このバイクは走らせてみると本当に『アドベンチャーバイク感』が強いんです。【前編】での高速道路の印象でも少しお伝えしましたが、むしろそのメリットは舗装路で感じられることがたくさんある。
続編ではそんな『Vストローム250SXのアドベンチャーバイクなところ』に焦点を当ててみたいと思います。よろしければもう少しお付き合いくださいませ。
まぁ、この後は要するにSXが『いろいろ無双』だという話をすることになるのですが!