アドベンチャーバイクとしての本領を発揮!?
ただ「ラリースーツが着たかった」という理由だけで走り出した今回のVストローム1050ツーリング。
出発から高速道路区間はあまりにも余裕すぎてロクな感想も言えませんでした。すみません。
しかし思惑どおりに事が運ばないのも、ある意味ではバイクツーリングの醍醐味!
高速道路を降りてターンパイク箱根の入口(早川口)へ。
関東を代表する爽快ワインディングロードにVストローム1050で突撃する時間がやってきました!

とはいえ、ターンパイク箱根のようなスピードレンジの高い道路で大排気量Vツインエンジンのパワーをぶっ放すわけにはいきません。
Vストローム1050のエンジンはもともとロードスポーツ(TL1000系)に搭載されていたパワーユニットのため、V型2気筒エンジンとは思えないレベルで高回転まで鋭く回るし、2023モデルで大幅な改良を受けたことにより、それ以前のモデルよりも一層、低~中回転域の力強さが増強されています。
それでも性能の一端くらいは味わえる……と思ったけど!?

なんだか怪しい雲行きに……
先の【前編】をご覧になった人はおわかりだと思いますが、都内からターンパイク箱根へと至るまでの道のりは青空だったんです。急転直下。
しかもこの展開は経験上……

まず路面が濡れてきて~
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やっぱこうなるよな!
わーい! ライダーの人気スポット『大観山』の駐車場をひとり占めだーい!
って……人っ子ひとり居ません。さみしくなんかないんだからね!

そういや3年ほど前にVストローム1050で走りに出た時もこんな感じで濃霧をくらった覚えがあるんだが……なにかの因縁でしょうか?
路面状況は極めて半端で融雪剤まじりの微妙な路面だったり、ぐっしょり濡れていたり……おまけに視界はかなり悪い。慎重に慎重を重ねて走らなければいけないシチュエーションです。
ところが……

ここでVストローム1050が強さを発揮しました。ブレーキがいい。これにかなり助けられた!
具体的に言うと『コントロール性』です。濃霧の経験があるライダーであればわかると思いますが、霧で視界が悪い上に路面状況もウェット(もしくは融雪剤でベトベト)の状況下では『とっさの微細なスピード調整』が命綱になります。
この『微細な』の部分がVストローム1050は素晴らしかった!

剛性の高い倒立フォークとラジアルマウントされたブレーキキャリパーはブレーキタッチが鮮明なんです。緊張を強いられるシチュエーションでも、速度のコントロールに不安がありません。
もちろんここにはVストローム1050自体の重量からくるどっしりした安定感や、慣性計測ユニット(IMU)と連動しての出力特性の制御も関係してくると思います。
劣悪な環境下でもやんわり加速できて、ソロリとブレーキングができる。これは流石にVストローム650には真似できない領域だと感じました。

これらバイクの性能と気合を入れて着てきたラリースーツのおかげで、私自身には極めて余裕アリ! いわゆる「バイクで走るのが何も楽しくないシチュエーション」の中でも無用に疲れることがありません。
真にタフなバイクって、こういったキツい状況でライダーを助けてくれるんです。Vストローム1050が確かに『本物の冒険バイク』だと感じた瞬間でした。
しかしまぁ……

ターンパイク箱根から伊豆スカイラインへ至っても霧はおさまる気配を見せず……なんなら一層、真っ白になってきたような。
うん……Vストローム1050が頼りになるのは確かなんだけど、これじゃツーリングとして楽しくないんだよナァ。
と思ったら!?

私のスズキ信仰心がスズキ神に届いたのでしょう。霧が晴れてきた!
こうなると環境の変化は一気です。そこから5分も走ると……

待ってましたー!
さっきまでの濃霧は何だったの? というくらいにブルースカイが広がってツーリング日和に!
余談ですがこういう時って、なんだか無性に嬉しくなりません? 過酷な環境を切り抜けてからのご褒美状態。わかりますよね? バイク乗りっていうのはやっぱり単純な生き物です(笑)
(下に続きます)
ここからは天候も安定し、快適なツーリングを楽しめるように。
だけど下道メインの伊豆一周ツーリングはまだ序盤。一般道を延々と走るシチュエーションにおいて、Vストローム1050に感じたこと。
続編ではそれを正直にお伝えさせて頂きます。やっぱり『アレ』と『アレ』の合わせ技はちょっとツラいところがあるかも……体力的にね。