オフロード『DR-Z4S』とモタード『DR-Z4SM』はまるで違う
スズキさんの試乗会。午前中にオフロードコースでDR-Z4Sにコテンパンにされた私(北岡)ですが、午後の『DR-Z4S』はコースで走らせる前から一気に気に入ってしまいました。
だってねぇ……憧れのアレを超イージーに実現させてくれたんですもの!
それでちょっとテンションが上がっていたこともあり、最初はSDMS(スズキドライブモードセレクター)を扱いやすさ重視の「B」で様子見をすることを忘れてしまい……フルパワーの「A」でコースに入ってしまったわけですが。
でも……これは……

めちゃくちゃ楽しいっ!?
これはいい。すごくいい。なにが良いって気負いがない!
最高出力38馬力のエンジンについて、私(北岡)はオフロード【DR-Z4S 編】で『極めてスムーズなのに単気筒感があるフィーリング』だと言っていますが、そのスムーズさがサーキット路面では扱いやすさ爆発! でも全然パワー不足なんていうことは無くて、よどみなく高回転まで回り切ります。

しかもですよ? そう思ったのは様子見をしつつ、タイヤを温めつつという段階での話なんです。
なのに走りはじめてすぐに『気持ちいい!』で脳内が支配されました。モタードというジャンルの正しい乗り方なんてわからないのですが……そんなことは一瞬でどうでも良くなる!
体感的なパワーはその軽さも手伝って確実に400cc以上です。DR-Z4SMは純粋に『スポーティに走らせること』が楽しい!

だけどもちろん、それを支えてくれているのは『車体』です。
フレームからのインフォメーションもきっちりあるし、サスペンションの動きも節度があってわかりやすい。タイヤだって最新のダンロップ製Q5Aを履いています。ブレーキも倒立フォーク新採用のおかげでガチッとしてる!
そのうえで最新の電子制御やアシスト&スリッパークラッチに守られているという安心感。万が一、パワーや路面状況に負けてタイヤが滑ってもトラクションコントロールがサポートしてくれるという自信。こういうとアレですが……少しくらいミスっても何とかなりそう!(笑)

しかもエンジンの『伸びやかさ』がもはや単気筒エンジンじゃない……シングルらしい力強さと蹴り出し感でトラクションも感じやすいし、そのままアクセルを開けていくとフワァッー!と軽々スピードが乗っていくんです。これがもう快感そのもの!?
しかもこのエンジン、回り切る感がすごくつかみやすいです。DR-Z4SM(※DR-Z4Sも同じ)にはタコメーターが無いんですが、感覚だけで「そろそろレッドゾーンだな」と感じとることができます。この単気筒エンジン……素晴らしい!

そしてさらにテンションを上げてくれるのが『自在感』です。
重量154kgの軽さと超スリムな車体のおかげで、S字コーナーの切り返しだろうが、ブレーキを残しながらのコーナー進入だろうが、走行ラインの調整がいくらでもできる。どんな状態からでも自在に動く!
こういった感覚はセパレートハンドル&フルカウルのスポーツバイクだとあまり感じられないものです。セパハン&フルカウルスポーツの「オン・ザ・レール感」とは違う。できるかどうかは別として『バイクを振り回して乗る』感覚がすごく強い!?

なんとまぁ……
自分でも驚きですが、オフロードで乗った『DR-Z4S』は持てるパワーを少しでも多く路面に伝えることに終始していたのに対し、モタード『DR-Z4SM』ではいかにエンジンを使い切るかばかり考えていたように思います。
あとはやっぱり前後17インチホイールってスゴいと思った。走行ラインをちゃんとトレースしてくれる。モタードの面白さって、こういうことか!?
(下に続きます)
今回は限られた時間内での試乗枠なのでざっくりとした感想になりますが……ここまで繰り返し言っているように、DR-Z4SMが『めちゃくちゃ楽しい!』ことだけは間違いありません。
さらに言うとDR-Z4SMは絶対に、間違いなくワインディングも楽しいはず!
というか……ちょっと冷静になって考えてみると、このバイクって『ものすごい高性能』なのでは!?
NEXT▶▶▶他にはない『スズキ流』400ccスーパースポーツ!
続きは明日、公開予定です!
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