SUZUKI CARNA(1985年)
「当時の50ccスクーターではNo.1のパワーウェイトレシオを誇った2スト原付」

SUZUKI CARNA(1985年)
1970年代の“ファミリーバイクブーム”を迎えると小排気量モデルのバイクが幅広い世代に受け入れられていき、特にクルマの免許があれば乗ることができる原付一種スクーターが街乗りや生活の足として大人気になっていきました。
そして1980年代に入るとバイクそのものがさらに高性能化し、スポーツバイクやレーサーレプリカに憧れる若者層が増え始め、本格的な“バイクブーム”が到来。82年には国内出荷台数が過去最高の328万台(その8割ほどは原付一種モデルだったとも)を超えるなど、まさにバイク黄金時代に突入していきました。
そんな“走りを楽しむ”スポーツ思考の若者ライダーに向けて、よりスポーティな50ccスクーターとしてスズキが発売したのが今回紹介する「CARNA(カーナ)」です。

SUZUKI CARNA F3(1986年)
これまでの原付一種スクーターといえば、全体的に丸みを帯びたモダンなルックスや、クラシカルテイストなヨーロピアンスタイルの車種が多かった中、カーナは全く逆の路線とも言える直線美を活かしたシャープでスポーティなデザインで登場しました。
翌年の1983年には、ヨシムラ・スズキチームでロードレースに参戦していた辻本聡さんをイメージキャラクターに採用し、ホワイト×レッドのレーシーなカラーリングを纏った「カーナF-3」も登場。
後に赤×黒のいわゆる“ヨシムラカラー”をまとった「カーナF-3 リミテッドエディション」も発売するなど、街乗りや生活の足としてのイメージが強かった50ccスクーターを、走りも楽しめる“スポーティースクーター”として確立させたのでした。


エッジの効いたボディでサイドからリヤへ流れる曲線を配したスタイリングは「ギャラクシーライン」と呼ばれ、走りを楽しむスポーツ志向のライダーや、スポーツバイクに憧れるバイクファンなどから絶大な支持を受けました。
中級スクーター市場を狙ったスポーティスクーターの「カーナ」でしたが、その“スポーティらしさ”は見た目だけではありませんでした。
50ccの空冷2ストローク単気筒エンジンは最高出力6.5PSを6500回転で発揮。最大トルクは0.72kgm/6000rpmを誇り、Vベルト無段変速方式との組み合わせによって鋭い出足と余裕のある登坂力がありました。
さらに乾燥重量が49kgと軽く、最高出力6.5PSのパワーウエイトレシオは、当時の50ccスクーターでナンバーワンとなる7.5kg/PSを確保するなど走行性能も申し分ないスポーティモデルになっていました。
現行車に例えるならどんな車種?
さて、ここからはあくまでもスズキのバイク編集部 岩瀬の個人的な主観で「現在のバイク」に置き換えてみる妄想企画です。
もし今のスズキ現行車種で選ぶとしたら、現在のスポーツ・スクーターと言える「アヴェニス125」シリーズと比較してみたいと思います!

パールグレッシャーホワイト/グラススパークルブラック
2022年10月に販売を開始したスズキの125ccスクーター『アヴェニス125』は、兄弟モデルの先代『アドレス125』や現行モデルの『バーグマンストリート125EX』と共に開発された125cc/原付二種スクーター。
エッジの効いたシャープなボディと、スズキのスポーツモデルらしい縦2灯のヘッドライトが印象的ですが、他の兄弟モデルと比べて加速性にこだわった専用セッティングが施されていて、ダイレクト感のあるスロットルレスポンスが楽しめるスポーティな味付けになっています。
(下に続きます)
他にもコーナリング性能を重視したフレームの形状一部見直しや、ブレーキフルードマスターシリンダーの配置変更によるブレーキングのダイレクト感向上など、スポーツスクーターとして走りが楽しめるようになっています。

パールミラレッド/グラススパークルブラック

グラススパークルブラック

アヴェニス125(グラススパークルブラック/マットブラックメタリックNo.2)28万4,900円(10%消費税込)

アヴェニス125(パールミラージュホワイト/マットフィブロイングレーメタリック)28万4,900円(10%消費税込)
現行モデルのカラーリングは印象強めの「パールミラレッド/グラススパークルブラック」と、全身ブラックがシックでカッコイイ「グラススパークルブラック」、爽やかなホワイトが目を引く「パールグレッシャーホワイト/グラススパークルブラック」の3色展開。
スポーティなデザインでもどこか品のあるルックスで、性能面にも抜かりがないパッケージは現在のスズキのスクーター125ccシリーズにも活かされているんです。
排気量は違えど「カーナ」を、もし“スズキの現行モデル”に置き換えたとしら、軽量&スポーティな『アヴェニス125』がピッタリではないでしょうか?
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