新型『カタナ』は見た目よりも走りのほうがヤバい
最高出力150馬力のハイパワーモデルなのに、スタイル重視でも楽しめるのがカタナっていうバイクの良いところ!
先の【前編】においては『Tシャツ風スタイル』で、その自由さを満喫したのですが……私(北岡)は知っているんです。実のところ、カタナはそのスタイル以上に走りがヤバいということを!
みなさんもご存じのことだとは思いますが、カタナは今、世界中にある数々のバイクの中でもスタイル的にはトップクラスに個性強めです。
だけど走らせてみると、さらに強烈と言うか……なんなら現在の全スズキバイクラインアップの中で最も過激なバイクだと私は感じています。
ここで「いやいやそんなことないでしょ!?」 と思う人もいるかもしれません。ですが事実なのです。
例えば……
最高速300km/hコースの『隼』のほうがヤバいでしょ!? と思うかもしれません。でも隼というバイクの実態は恐ろしいほどに従順。乗り手が無茶をしなければ極めて平和に楽しめるバイクです。
だったら同じエンジンを搭載した『GSX-S1000』のほうがスポーティなんじゃない? と思うかもしれません。それは半分正解。GSX-S1000は見た目こそストリートファイターですけれど、走らせるとけっこうピュアスポーツ感が強くて……
めちゃくちゃ速いんだけど、きちんと躾が行き届いている感じ。
ストリートファイターだけど『スーパースポーツとしての扱いやすさ』がちゃんと内包されている走りを感じることができます。
ちなみにスズキのストリートファイターと言えば!
こちらの『GSX-8S』でしょう。乗ってみるとなかなかに手強い。
8Sはスズキ虎の子の新設計直列2気筒エンジンを搭載して昨年2023年に登場したバイクなのですが、フルパワーを発揮するドライブモード『A』で、ギア1速や2速を使って3500回転以上のエンジン回転数から不用意にアクセルを開けると……とんでもないことに……
普段は電子制御で『扱いやすいミドルネイキッドです~』みたいに猫をかぶっていますが……本性はけっこうヤバいやつです。これぞストリートファイター!っていう走りかたをします。
でもね、私思うんだけどね……
カタナのほうが、激しいのよ(笑)
荒ぶるパワーフィーリング
カタナのエンジンはスーパースポーツGSX-R1000譲りで最高出力150馬力。ストリート向けにアレンジされて搭載されています。
ちなみにエンジン仕様はネイキッドのGSX-S1000と完全に同じなんですが、乗ってみると体感としては明らかに違う。誤解を恐れずに率直な感想を言わせてもらえるならカタナのパワーフィーリングは『荒ぶる150馬力』です。
ちなみに、この違いがどうして生まれるのか? の理由については「吸気抵抗の兼ね合い」というのが、現在最も有力な説となっています。
わかりやすく言ってしまうと……カタナの走りがエグいっていうこと。
最近のスズキ車はエンジン回転数3000回転以下だと極めて優しく、扱いやすい特性に整えられています。それはカタナも同じです。
しかし! 低いギア(1速とか2速)でエンジン回転数3500回転以上で雑にアクセルを煽ると一気にいく!? ドガッ!っと後ろから強烈に蹴っ飛ばされたように加速しようとする!?
(下に続きます)
そのフィーリングは大型バイクに乗り慣れたライダーでも、一瞬、肝が冷えるレベル……
カタナはスタイルとして既存のジャンルに当てはめることが難しいバイクですが、走りをクローズアップするなら、完全に『ストリートファイター』だと言っていいと思います。
なのでワインディングは……かなり手強い!?
ということで次回はそんな『鋭すぎる切れ味』についてお話をさせて頂こうかと思います!