GSX-R1000Rの2021年カラー『マットグレー』が超カッコいいし、他に気になることもあるので『GSX-R1000R』を借りてみた。とりあえず、手始めに街乗りしてみようと思ったが……

スーパースポーツでの街乗りは何が楽しいのか?

画像1: スーパースポーツでの街乗りは何が楽しいのか?

サーキット最速のスズキ、スーパースポーツGSX-R1000R。

スズキのバイクは基本的にライダーに対してフレンドリーなバイクが多いなか、コイツだけは毛色が違う。実際はそれでも優しく作られているんだけれども、印象としてはやっぱりハードルが高い。

だけど私(北岡)は2代目『隼』様にお仕えしている身なので、なんとか踏みとどまることができます。でもどうでしょう? 大型バイク初心者の人であれば、裸足で逃げ出したくなるかもしれない……

なにせこう、走り出す前から、わりとGSX-R1000Rはビビらせてくるのですよ(笑)

先の【前編】でも触れましたが、乗車姿勢がコレだもの……

画像2: スーパースポーツでの街乗りは何が楽しいのか?

燃料タンクとの間にすこし余裕を持たせた位置に座って、ハンドルを握って肘に軽く余裕を持たせると……土下座とは言わないけど、かなりの前傾姿勢に。

上の写真からもわかるようにヒザからお尻、そして背中につながるラインの角度はほぼ90度。大人の人に説明するなら、仕事で重大なミスをやらかして、ガチで謝る時の角度だと思ってほしい。

画像3: スーパースポーツでの街乗りは何が楽しいのか?

なので、スーパースポーツに対しては『乗る』というより『胸を貸して頂く』という気持ちになる。

『本日は稽古、よろしくお願いしますっ!』

っていう感じね。

しかも、ですよ……

画像4: スーパースポーツでの街乗りは何が楽しいのか?

エンジン……こいつがまた走り出す前から強烈だったりする。

セルボタンを押してエンジンに火が入ると同時に……

ヴォワッ! ゴゥゴゥゴゥゴゥゴォーッ! ガリガリガリゴリゴリッ!!!

すんごい音がするのよ……

もうその時点で軽くビビる。威圧感けっこうアリ。なんなら走り出す前に、GSX-R1000Rにマウントとられます。ひええぇぇぇ……

だけど普通に走るから、逆に驚く

画像1: だけど普通に走るから、逆に驚く

けれどまぁ不思議なもので、クラッチミートとか拍子抜けレベルに超イージーです。

軽く、スルスル~って走り出す。

発進直後の体感的な元気さは、650ccのSV650のほうが強いんじゃない? って思うくらい。滑らかにパワーが出て、めちゃくちゃ発進がしやすい!

画像2: だけど普通に走るから、逆に驚く

そして、これまた笑っちゃうのが交差点とかを曲がる時。

スルッと曲がる。っていうか、バイクの重さを全然、感じない……

軽いとはいえ重量は203kg。だけど重量マスの集中化がハンパじゃないのか『質量感』がないんです。変な言いかただけど、股の下に『バイクが無い』みたいな感じ。

画像3: だけど普通に走るから、逆に驚く

あとはライダー側の操作に対するダイレクトさ。

例えば、右に曲がろう!って思ってアクションを起こそうとすると、もう右に曲がり始めてるような気さえします。

乗り手の操作に対し、タイムラグ0秒でバイクが反応してるような感覚。それもあって余計に重さを感じないんだと思います。

意外と乗り心地がいい?

そしてスーパースポーツっていうと、ガッチガチに固い前後のサスペンションを想像するけど、そんなことも全然ないです。

むしろ、けっこう乗り心地がいいとすら感じるんですよね……

適度に固さがあって、でもサスはちゃんと動いてる。そして、その『サスが動いてる感』に、ものすごい高級感がある!?

ラクじゃないけど……GSX-R1000Rでの街乗りを楽しいと思った理由

画像1: ラクじゃないけど……GSX-R1000Rでの街乗りを楽しいと思った理由

わりと普通に乗れちゃうんです。そして、最初はビビったサウンドにも慣れてくる。

普通に走らせるぶんには、GSX-R1000Rは普通に走ります。っていうか、むしろその精密な動きと、パワーフィーリングには心地よさすら感じてくる。

だけど、そうは言っても先述した通りの前傾姿勢。長く乗れば、やはり疲れてくる……

だが、しかし!

画像2: ラクじゃないけど……GSX-R1000Rでの街乗りを楽しいと思った理由

乗っていると『疲れているように見られたくない』気持ちが湧いてくるんです。

自分こういうの乗り慣れてますんで……みたいな空気感を漂わせたくなる。わかりやすく言うと『カッコつけたくなる』ってこと(笑)

画像3: ラクじゃないけど……GSX-R1000Rでの街乗りを楽しいと思った理由

まぁ正直、ラクではないですよ。前傾姿勢に対する慣れもあるだろうけど、そうは言っても街乗りでストップ&ゴーが連続すると手首とか痛くなるし。

だけど独特の迫力サウンドを轟かせながら、信号で止まると……人々の視線を感じる。バイクに乗らない人たちから『なんかスゴそうなの来たな』っていう視線を感じる……ような気がする。

そこにあるのは……

圧倒的、自己満足!

それは自己陶酔と言い換えても良いかもしれません。

画像4: ラクじゃないけど……GSX-R1000Rでの街乗りを楽しいと思った理由

スゴいものに乗っているという満足感、あるいは優越感が気持ちの中に芽生えてきます。

つまりですね、なんか気分がいいんですよ。

これが……スーパースポーツ街乗りの醍醐味かっ!?!?

そう思ってしまいました。

で、こうなると調子に乗りやすい私は『GSX-R1000Rってさ、けっこう乗りやすいよね~』って気が大きくなります。

(下へ続きます)

これなら普通にワインディングも走れんじゃね? 今日のオレならイケるさ! って思えてくるのが、我ながら恐ろしいところです。

そして、近場のワインディングへと旅立って、私は……人生初の経験をすることになるのでした……

<つづく!>

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