旅に最も重要なのはバイクの性能じゃない
【前編】から、今回の【まとめ編】までの話の中で、私(北岡)はバーグマン400のことを『400cc以下で最強のツーリングバイク』としてお伝えしております。
これはもう素直な感想で、嘘偽りはまったく無い!
でもね、ツーリングパフォーマンスがズバ抜けてるからって、旅好きライダーの人たちに『バーグマン400を買いなよ!』って言うつもりはサラサラありません。
だってねぇ……
ツーリングっていうのは『自分の大好きなバイク』と一緒に走るのがいちばんだもん。
そこへいくとバーグマン400は、いかに旅性能が高くとも、最終的には『スクーター』です。
スクーターはあんまり興味ないんだよなぁ……っていう人がいても全然おかしくないし、それでいいと思う。
バイク旅においては『ロマン』も相当に大事。
ちょっとくらい不便でも、工夫して愛車と旅に出るのが、何より最善でしょう。
だけど伝えずにはいられない新型『バーグマン400』の素晴らしさ
それでも、こうして書いているのは『本当に素晴らしいバイクだ』っていうことを伝えたいから。
私は学校を出てからロクに就職もせずに、野宿で日本をブラブラ回っているようなバイク乗りでした。いまこうして社会人としてギリギリ成立してるのは奇跡みたいなもんです(笑)
その時はもう不便だらけの旅でした。工夫と根性と情熱だけで乗り切った。だけど大人になってラクと贅沢を知ったいま、再び同じことができるとは思えません。
でも、このバイクだったら……バーグマン400だったら『あの時と同じような旅ができるかもな』って思えるんですよ。
大型バイクなら他にも候補はあるけど、少なくともアンダー400ccのバイクで(スズキ以外も含めて)そう思えるバイクが他に無い。
ストレートに言ってしまうと、バーグマン400は『日本一周できるバイク』だと、私の中では感じられてるっていうことです。
バイクの旅って、楽しいこともたくさんあるけど、しんどいことはそれ以上にあるじゃないですか?
だけどその『楽しいこと』に出会える瞬間が格別すぎてやめられない。
そしてバーグマン400は、バイク旅の『しんどいこと』を全力サポートしてくれる性能を持ってる。新型になってトラクションコントロールなどの電子制御も備えたため、一層強く、そう思えるようになりました。
しんどい部分はバイクに守ってもらって……なんていう考え方はヘタレかもしれませんが、大人のツーリングっていうのは、それでもいいんだと思ってます。
若い時には若い時ならではの旅のカタチがあって、その時間でしか得られないものがある。同じように大人のバイク旅には、大人のスタイルがある
その大人の旅スタイルの、ひとつのカタチが新型『バーグマン400』って訳です。
バーグマン400に見えるスズキ理想郷
当サイト『スズキのバイク!』をよく読んで頂いている人はご存じかもしれませんが、私(北岡)は二代目『隼』様を愛車として所有しています。
でも、そこに……もしバーグマン400を増車できたなら……
贅沢すぎる妄想になりますが、とっておきの最終兵器として隼様が鎮座しておられ、その傍らに気軽さと利便性と機動力に優れたバーグマン400が控えていたら。
それはもう完璧な布陣。理想のバイクライフのひとつです。
一泊二日程度の気軽な旅(←バーグマン400にとっては気軽です)や、大切な人とのタンデムはバーグマン400で。
都市の通勤ラッシュで毎日乗るのは、車体が大きいから厳しいかもしれないけど、たまに天気の良い日にバイク通勤してみるのも楽しいと思う。買い物だっていけるしね。
………ん?
………待てよ。
てことは、いつ隼に乗るんだ? 隼駅まつりだけか? それじゃ年イチしか乗らないことになっちゃうぞ。1年のうち、だいたいはバーグマン400だけで事足りるってことか?
いやいやいや、隼には絶対的なロマンがあるから大丈夫!
とまぁ、そんな妄想がとめどもなく広がる程度には、バーグマン400って最高なんです(笑)
でも最初に言ったとおり、バイクで旅をするのは、別にバーグマン400じゃなくてもいい。
だけどスクーターのバーグマン400でも、旅先で出会える感動体験そのものは、何ら変わることがありません。
(下に続きます)
それでいて快適・便利・乗ってて優雅、の3拍子付きでしょう?
何よりも『バイクで旅をすること』が好きならば……
以降は、バーグマン400っていうオートマチック・グランツーリスモの存在をお見知りおきくださいませ。
そんじょそこらの旅バイクに、負けるものではありませんので!