バイクに200万円以上のお金を払う理由
これを言ったら元も子もない、という話ですが、本質的にバイクっていうのは『無くても生きていけるもの』です。趣味性の強い大型バイクは特にそう。生活必需品としてならばクルマのほうが優れています。
そういうモノに200万円以上のおカネを払う。しかも買った後まで、保険だったりメンテナンスだったりで、けっこうな維持費もかかる。
バイクに興味がない人からしたら『なんでそんなことしてんの?』って思われるかもしれません。
そこで言うと隼には、最高速300km/h!みたいなわかりやすい『買う理由』があるように思えます。この3代目の新型『隼』に至っては、コーナリングまでアルティメットに進化しちゃっているので、尚更でしょう。
だけど初代、2代目、そしてこの3代目『隼』を買った人たちは、そういった『速さ』や『性能』そのものを購入理由としている訳じゃないと思う。ちなみに私(北岡)が2代目『隼』様を買った理由は『忘れられなかったから』でした。
先の【中編】でも言ったことですが、三代目『隼』は動力性能、コーナリングパフォーマンスともに素晴らしい。異次元レベルっていうか、ライダーは魔法がかかったように排気量1340ccのビッグバイクを操ることができます。
でもそれって『買った後』にわかることでしかない。
じゃあこのバイクを欲しい! 買うぞ! ってなる理由はなんだと思います?
たぶん間違っていないと思いますが……みんな『憧れ』だから買うんです。
隼っていうバイクには、ものすごくロマンがあって、夢がある。別にそれは時速300kmで走りたい! とかじゃありません。
私の場合は、とても贅沢な話なのですが、バイクが仕事で、いろんな車種に乗れる幸せと引き換えに、自分の愛車に乗る時間がどうしても少なくなります。それでも、愛車として二代目『隼』様を所有しているというだけで満足感がある。乗る機会が少なくても、手放すことは考えられない。
私以外の隼オーナーの人たちも、きっと何らかの満足を得ているはずです。そのカタチは人それぞれでしょうけれどね。
だけど、絶対に『共通している』とわかることが、ひとつだけあります。
そのバイクのオーナーであることが誇らしい
この気持ちだけは、すべての隼乗りに共通するものです。
隼は好きだけど、そんな御大層な……って思うかもしれません。でも、そういう人ほど一度でいいから『隼駅まつり』に参加してみて欲しい。
あのイベントは他車種、なんなら他メーカーも超ウェルカムですし、その場に来たら、隼乗りたちがみんな自分のバイクを誇りに思っていることがわかると思います。
それはある意味、趣味としてバイクを楽しむ暮らしの最上級のカタチだと言ってもいい。
だって、無条件に愛車を誇りだと思えるんですよ? そんなバイク、滅多に出会えるものじゃありません。
だから、これから3代目の新型『隼』を買おうと思っている人、もしくは買おうかどうか迷っている人に伝えておきたいことがあります。
(下に続きます)
『バイク乗りである自分が誇らしい』と思える人生が手に入る。
それこそが大枚をはたいて隼を買う理由であり、最大の魅力。
隼はバイクですからおカネで買えるものだけど、その幸せに値段はつけられない。
変な話ですけどね……
隼が傍らにある暮らしって、本当にそういうものなんです!