2023モデルの『ジクサーSF250』が最新の排ガス規制に対応したんだけど……
やってくれたな……スズキさんよ。
みなさんもご存じだとは思うけれど、スズキ虎の子の新型油冷エンジンを搭載した250cc単気筒スポーツ、ジクサーSF250とジクサー250の2台が国内で発売されたのが2020年。
そして先日、2023年2月に最新の排ガス規制に対応した2023モデルが発表および発売されている。
上の新車情報を読めばわかることだけど、2023モデルは基本的に排ガス規制への対応とカラーチェンジのみ、とされていた。
特に仕様変更があるとは聞いていなかったので、価格変更のほうが気になったくらいだ。
そして、ここで時はさかのぼる……
実は私(北岡)は、ジクサーSF250/ジクサー250の2023モデルに関して、すこし事前情報を得ていた。
それは昨年2022年の『Vストロームミーティング2022』での取材時に、新型『VストロームSX』のチーフエンジニアさんに話を聞いていたからだ。
VストロームSXというバイクは、ジクサーSF250たちと同じエンジンを搭載している兼ね合いで、排ガス規制について聞いてみたのだ。
その際にチーフエンジニアの人(野尻さん)はこう言った。
『あのエンジンは元々、新しい排ガス規制も見越して開発されてるので影響も特にありません』
このことは上の過去記事内でも言っている。なので完全にノーマークだった。
排ガス規制対応=エンジンのパフォーマンスダウンというのが一般的な図式だと思うけれど、どうやらジクサーSF250には関係無さそうで良かった~、くらいの感覚でいたのだ。
ところが……
軽い気持ちで『ジクサーSF250』に乗ってみたら!?
もう一度、言っておく。
今回は完全にやられた。
私としては、そうは言っても排ガス規制対応だし『いちおう“前と同じまま”なのかを確認しとくか』くらいの気持ちで2023モデルをスズキからお借りしたのだが。
ん……なんだこれ?
なんか違うような? いやでも2022モデルと同じような。
街を走り始めてしばらく、私の中のスズキセンサー(スズキ車にたくさん乗っているせいで鍛えられた第六感的なもの)が反応している。ただし、反応は微弱だった。
感じているのはパフォーマンスダウンとか、そういうマイナス方向じゃない。
むしろ逆で、なんだかいい感じ。
2022モデルまでよりも『面白いバイク』あるいは『面白いエンジン』だと感じている。排ガス規制に対応しておいて、従来型よりも良くなるなんてこと……あるのか?
そこでスズキセンサーの感度を、脳内で最大まで引き上げる。
交差点を曲がったりした後のアクセルオンの瞬間? すこしレスポンスが良いような? だけど車両重要も最高出力・最大トルクも2022モデルと同じ。
ダメだ……これ以上は街乗りじゃわからん!
確信を得たのは高速道路
そして、自らのスズキセンサーを信じて、検証のためにワインディングへ向かってみることに。
でも、その前に確信した。
ジクサーSF250の2023モデルはエンジンがなんか違うぞ!?
高速道路で、そう感じたんです。
ぶっちゃけ、街乗りでの発進を含む低速域フィーリングは2022モデルとほぼ同じだと思う。
だけどそこから回転を上げていった中~高回転域。トルク感がある……というのはすこし違う気がするけれど、イメージとしてはそれに近い。もっと感覚的な話でいいなら、アクセルのオン/オフで従来型(2022モデル)よりも『エンジンが元気』だと感じるんです。
単純にアクセルを開けるのが、楽しくなってる!
それも2022モデルより『断然楽しい』と言っていいレベルで!?
(下に続きます)
けれど、その変化はそれだけじゃ収まらないものでした。
高速道路を降りてのワインディング……そこで感じた2023モデルが『何がどう変わったのか』を、この後の続編にてお伝えします。
ちなみに……あまりにも気になったから、真相をスズキさんに問い合わせてもみましたよ!