『隼』は1300ccを安心して峠で楽しめる究極のスポーツバイク!
やってきました、山です!
街中、高速道路と走ってみましたが、やはりバンクして走るバイクの特性を感じ取るのはワインディングが一番!
【アルティメット高速道路編】の続きです
そのライディングポジションから「こいつって、もしかして本当にガチ系にスポーツモデル……?」なんて考えが浮かび、こんなんで峠を走ったらどうなっちゃうんだろう、なんて思っていましたが、
結論から言うと、どうにもなりませんでした。
だって……
ビクともしねぇな、おい!!!!!
今まで試乗した中で、第一印象が「すごく軽やか!」とか「安定感すごい!」と感じたことは多かったですが、この感想が出たのは本当に初めてで、自分でも笑ってしまいました(笑)
だって本当に言葉通りビクともしないんですもん!
前回試乗した『GSX-R125』なんかは、ちょっとした挙動に敏感に反応してしまうため、走らせるのに基本をしっかり押さえる必要がありましたが、『隼』はその逆。
ギャップだろうが減速帯だろうが何だろうが、スタビリティが高すぎて挙動が全くブレない……。
加えて、街中でも感じたことですが、車体を傾ければバイクが自然と曲がっていくので下手な操作すら必要ない……。
はじめのうちはちょっとカッコつけてハングオフなんてしてみたりするのですが、乗っているうちにだんだん無意味なことに気づいてきます。
だってリーンウィズでも無限に曲がっていくんだもの!
本当に俺の行動なんて意に介していないんだな、このバイクは……と、ちょっとだけシュン……としたりもしましたが(笑)
しかし、誤解のないように明言しておきますが、操作を受け付けないような“お固いバイク”ではありません!
むしろ柔軟すぎるくらいで、操作を入力すればしっかり返してくれるんですけど、そうすると今度は逆に曲がりすぎたりするんです。
コーナリング中「あ、ちょっとラインオーバーしたな」と思っても、ちょっと倒しこんでやれば簡単に軌道修正できる点はポイント高いですが……。
そんなことから、『隼』のワインディングでの第二印象は「信頼しきって楽しめるバイク」といったところです。
正直ここまでバイクを信頼しきって走れたのは初めてでしたが、理由はいくつかあります。
ひとつはフロントタイヤの接地感が凄まじく高く、進入から立ち上がりまで「フロントから滑りそう」という不安が一切ないから。
今までに感じた体感したことのない上質なサスペンションがついている……。
サスペンションにはアジャスターが付いていますが、今回の試乗において調整が必要と感じる不満点は一切ありませんでした。
基本的に設計上フロント荷重が高いので、「あ、今ちょっと後ろに荷重かけちゃった」と思っても、実際はびくともしていない様子。
自分的には良いペースで走っていたと思ったのですが、圧倒的なスタビリティのおかげでコーナリングの最中に思考した行動を、その時点で実行に移せるほど余裕が持てていました。
2つ目はブレーキング。
高速域でもなんの不安もなく減速する制動力でブレーキング時にブレがないため、挙動コントロールに気を遣う必要がないのも安心できるポイント。
フロントサスペンションは急激にノーズダイブするようなこともなく、それでいてよく動いて路面の凹凸をしっかりいなすので、路面状況に挙動が大きく左右されることもありません。
このあたりは、「エンジンブレーキコントロールシステム」なるものに助けられていた可能性があります。
また、立ち上がりの際にスロットルを開けてもリアサスペンションが大きく沈み込む感覚がなく、フロント荷重が薄くなる気配があまり感じられません(自分の感覚が鈍いだけかもしれませんが……)。
なのにリアタイヤが地面を捉える感触もしっかり伝わってきます。
おかげで大きくスロットルを開けてコーナーを脱出することができ、1339ccの大型バイクでしっかりスポーツライディングしている感覚が味わえます。
ただ、これに関しても『隼』の搭載する「モーショントラックトラクションコントロールシステムや、「アンチリフトコントロールシステム」といった高度な電子制御に知らぬ間に助けられているというのが大きいのかもしれません。
自分ではそれらの作動を感じ取ることなどまだまだできないわけですが……。
なんにせよ、そういった機能の恩恵があったとはいえ、このモンスター級のバイクでこれだけスポーツライディングを楽しめるということに驚きを隠せませんでした。
そして、一度安心感を覚えると、あとは楽しむ方向に思考が切り替わります!
楽しいじゃねぇか、このバイク……!
その後もいろいろと試行錯誤して走っていましたが、結局ギアは基本2速を使用。使っていた回転域は良くて5000~6000回転くらいだったでしょうか。
全くパワーバンドに届いていませんが、それでも『隼』はパワフルすぎるくらいです。
……というか、もう少し上の回転数を使いたいな、と1速走行にチャレンジしたのですが、恐ろしくなってすぐに辞めました。
調子乗ってすみません。
また、ブレーキリリースのタイミングに上手くバンクさせられるようになると、重い『隼』でもよりダイナミックに走れるようになり、さらに楽しくなります。
この辺りの操作はブレーキング時の車体の安定感が高い分、今まで乗ってきたバイクよりも感覚が掴みやすかった印象です。
色々試した結果、この低いハンドル位置にも納得です。
このセパレートハンドルはお飾りなんかじゃない、本気のライディングを楽しむためのポジションだ!
ただその後、ニッコニコで峠を駆け抜けながらこうも思ってました。
履いてくる靴、間違えた!
ホールドしづらい!泣
隼のことツアラーだと思ってたんです。いつものレーシングブーツならもっと楽しめたのに!
まぁでも、そんなことをヘルメットの中で叫ぶくらいに、峠を抜けるころにはどっぷり『隼』にハマりこんでいましたとさ……。
(下に続きます)
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そして、その後もひと通り走ったところで、自分の中で「アルティメットスポーツ」に対する解がおぼろげに浮かんできました。
これガッツリスポーツ系……?
でも確かにスーパースポーツにカテゴライズするにはちょっと違う……。
あ……。
To be continued……