バイクの価値は価格じゃない! とはいえ……
半年ほど前に我々『スズキのバイク!』において「100万円で買える大型バイク」という記事をお届けしたのですが、それがけっこう大きな反響を得ました。感謝!
でもまぁ当然ですよね。今やリッタークラスとなれば150万円なんて当たり前。プレミアムモデルに関しては200万円コースも珍しくなくなっています。
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だけど150~200万円なんてそんな簡単には……少なくとも『なんとなく』じゃ絶対に手を出さない金額です
……よっぽど惚れてないと、ねえ?
そんな中でひとつの指標となるのが『新車100万円』というラインです。この金額なら『がんばれば中古じゃなくて新車に手が届くかも……!?』って思えるから。
でも現実問題として『100万円で買える新車の大型バイク』はそんなに多くありません。
そして排気量帯としては650cc~700ccくらいの、いわゆる『ミドルクラス』になると思います。
例えばスズキで言うなら……
新車100万円以下のミドルクラスと言えばコレ! 純ネイキッドSV650です。
このバイク、お値段こそ80万3000円(10%消費税込み)なんだけど、とんでもなくバランスが良いバイクでして……
普通に街乗りすれば軽くてコンパクトで誰もが『ちょうどいいバイク』に感じるにも関わらず、腕に覚えのあるライダーが操るとスポーツバイクとしてもレベルが高い。実績としても実は「けっこう売れてる大型バイク」だったりします。
なので我々『スズキのバイク!』編集部でもスタッフはみんなSV650が大好き!
だがしかしっ!
私(北岡)は当サイト内でも過去に何度か言っていますが、個人的な趣味嗜好として『デカくて強そうなバイクが好き』なタイプのライダーです。
もちろんデカいバイクには大変なことがいっぱいあります。でもそういう話じゃない。この感覚をわかってくれる人もいる……よね……?
おそらく世界でいちばん『気軽じゃない』650ccのバイク
そしてスズキには、その夢を叶えてくれるバイクが存在するのです……
それが!
Vストローム650シリーズ!
なのですよ!!!
このバイクは本当にデカいです。ボディサイズは完全にリッタークラス……身長176cmの私が真冬のモコモコ装備で乗ってもご覧の通り!
見た目には完全にリッタークラスでしかありません。
上の写真はキャストホイール仕様の『Vストローム650』でお値段95万7000円(10%消費税込み)となっております。100万円以下で手が届く……のですが!?
自分で買うならXT
Vストローム650には上級モデルとして『Vストローム650XT』というバイクが存在します。
みんなもう知ってると思うけど、コレのこと。
キャストホイール仕様に対してアドベンチャーバイク感が5割増しになるワイヤースポークホイールを標準装備。エンジンアンダーカウルやナックルガードまで追加された豪華バージョンです。
このXTが……新車価格100万1000円!
ほぼ100万円ジャスト!?
実を言うと、走りの面ではキャストホイール仕様のスタンダードもかなり良いんですが、例えば私が自分でお金を出して買うならXTを買っちゃうと思う。だってさぁ……
カッコいいんだもん……やっぱり冒険バイクってワイヤスポークホイールを履いているとワイルドに見えるじゃないですか!?
バイクって性能も重要ですが、時としてそれ以上に『カッコいいこと』が大事。私は常々、そう思っています。エンジンアンダーカウルも車体をさらにボリュームアップ&タフに見せてくれるし、ナックルガードは冬ツーリングとか雨に効果絶大なので必須装備だから、結局選ぶのはXTになると思うんです。
そのうえで!
このVストローム650XTというバイクは、我々『スズキのバイク!』編集部内において奇跡のバイクと呼ばれています。そんなこと言われても信じられないかもしれないけれど、トータルの完成度が異常とも言えるレベルで高い!?
なので今回はちょっと『自分の愛車がXTだったら……』という想定でガチめのツーリングしてみました。日帰りで東京から伊豆をぐるっと1周、だいたい500kmくらい。この行程は一般道が半分くらいを占めるので生半可なバイクだと「日帰りはけっこうキツいコース」です。
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そして今回はリアルにXTを感じるために、カメラマンを同行しない完全ソロ!
なので写真クオリティはいつもより(かなり)低いです……ご容赦ください。
だけどそのぶん色んなことを(苦しかったことも含めて)感じられたと思っています。ここから数話、よろしければお付き合いください。いや本当にVストローム650XTに『助けられた』ツーリングでしたので……