バイクで築地に仕入れを35年間
通勤快速の異名を取るスズキのアドレス125……確かにまとまっていて、良いバイクです。
だけどそれだけじゃ、ちょっと通勤の王様と言うには物足りないナァ……と思っていた矢先に、偶然出会ったのがこちらの御方。
サラリーマンの聖地/新橋で34年間「さかなや いさむ」を営んでいるプロ中のプロ、岡田さん。
愛車は1世代前のアドレスV125。
35年間、いろんなバイクで築地に毎朝に仕入れに出かける中「今のこれ(アドレス)がいちばん良い」って言うんです。
このアドレスは新車で買って4年くらい。自宅から築地へ、そして新橋のお店へ。走行距離は約3万キロです。
岡田さん「足元が平らでさ、広いのがとにかく良いんだよ! 正直なところ仕事に使うから、形は気にしない。丈夫で、乗れればいい。これはブレーキも良く効くし、けっこう速いしさ。それに築地って、塩水が撒かれるから鉄が多いとすぐサビるんだよ」
ブリとかマグロなどの大きい箱は、増設したリアキャリアに積むそうです。
だからシート下には常にゴムバンド常備。それにしても後付キャリアは錆びているけど、純正キャリアに錆びがほとんどないのが驚き。
雨の日も風の日もフル稼働しての4年間3万キロの結果です。
本気で頑丈だな……アドレスって!?
そして、岡田さんにとっての最重要項目がこのフラットな足元のスペース。
「ここさ、計ったら26cmだったんだよ。これが30cmになったら、もう最高なんだけどな! これ、スズキの人に言っておいてよ」
ええ、了解です(笑) きっとこの記事をスズキの中の人も見ることでしょうしね。
やはりプロの要求は高い……
でもここまでフラットで広いフットスペースって、他に無いんですよ? これ以上を求めるとは……やはりプロの要求は高い。
ちなみに!
岡田さんは元々バイク乗りです。今の愛機はアドレスですが、昔はアメリカンで築地に仕入れに行ってたこともあるそうな。すぐに錆びちゃったらしいけど(笑)
話は再び現行車の『アドレス125』へ!
そんなこんなで話は再び現行車のアドレス125に戻ります。
高い機動力で若い学生さんの通学車としても愛されているアドレスですが、プロはその動力性能のほか、頑丈さと積載力にこだわると知りましたので、そこを検証です!
シート下はフルフェイスヘルメットがすっぽり入りました。ほうほう。
持ち手の太いカバンもがっつりホールドしてくれます。
これはいいですね。耐荷重は1.5kgまでらしいですが、PCくらい入れておいても大丈夫なくらいに思えます。
そしてリアキャリア……おおお……気がつかなかったけど、改めて見ると先代よりも頑丈さがハンパじゃなくレベルアップしてますよ!?
とりあえずそこに、けっこうデカいカメラマンの機材をドカッと!
エイヤッ! いけるか!?
余裕すぎっ(笑)
しかも、荷掛けフックがすごくたくさんあるので、ガッツリ固定できます。原付二種スクーター最強の頑丈キャリアはどう見ても、他にはないアドレスの武器ですね。
こういうところにお金をかけてくるのがスズキらしさ。ユーザーの要求に対する真摯さが垣間見えます。
アドレス125、最大の衝撃!
そしてフットスペース。
こちらゴンゴンと叩いてみると分かりますが、えらく頑丈に作られています。
でも、どれくらいの広さか写真ではわかりにくいと思うので、無理だろうと思いつつ、さっきのカメラ機材をとりあえず置いてみます。
バカなっ!? 置けるだと!
つい「スゲェー!」と叫んでしまいました。マジな出来事です。けっこう大きいんです、この機材ボックス。 アドレス125の真価を見た……と思った瞬間でした。
このまま走るのは危ないしダメでしょうけど、ここまで広いのか!?
機材ボックスの箱の幅は27cm+αでしたが、あつらえたように収まっています。
これには感動した!
実用性にすべてを!
通勤にバイクを使うサラリーマンや通学の学生さん、そしてプロに愛される理由に眼がくらみそう。
ここまで実用に特化しているなんて、趣味でバイクに乗るボクにはちょっと想像できない世界でした。
(下に続きます)
なんだか良い経験をした気分です。このバイクで新橋最速の営業マンを目指してみたいような気持ちになってきました。
まぁぶっちゃけ「実用性への徹底」において、世界中のメーカーの中でもスズキの右に出るものは無いってことなんでしょう。
恐るべし……アドレス125。
貴方は確かに「通勤の王」と呼ぶに相応しいオートバイだ!