最高出力15馬力をキープしたまま最新の排ガス規制をクリアしたGSX-R125。とはいえ何らかの変化、あるいは影響が出ているはず……

排ガス規制が『GSX-R125』に与える影響やいかに?

画像1: 排ガス規制が『GSX-R125』に与える影響やいかに?

最新の排ガス規制に適合させつつ、最高出力15馬力をキープ。これだけを聞けば喜ばしいことなんだけれど、厳しい厳しいと言われる排ガス規制は、そんなに甘いものではありません。

どうしたって『何らか』の変化や影響が出ることは避けられない。

わかりやすく言ってしまえば、2021年モデルと2022年モデルは『同じ』ではないっていうことです。

画像2: 排ガス規制が『GSX-R125』に与える影響やいかに?

今回の場合は純粋に排ガス規制への対応なので、影響が出るのはエンジンのみ。なので、車体関係は2021モデルと同じです。

だけど、我々普通のバイク乗りにとっては、そこがいちばん重要だったりする訳で……

MAX15馬力を発生するGSX-R125のエンジンが『全体的な特性としてどう変わったか?』はどうしても気になるところでしょう? だってGSX-R125は、生粋のスポーツバイクですもん。

画像3: 排ガス規制が『GSX-R125』に与える影響やいかに?

なので今回は街乗り性能とかは一旦、横に置いておきます。

純粋にスポーツバイクとして、どう変わったかを確かめたい。2022年モデルのGSX-R125の魅力が排ガス規制によって薄くなってしまうのか。そこに焦点を絞ります。

ちなみに言ってしまうと、乗る前はかなり心配してました。私(北岡)は基本的にバイクは何でも大好きなのでいつもはポジティブなんですが、今回は珍しくネガティブ思考でのスタート。最高出力を維持するために、エンジンの力強さ、いわゆるトルクが犠牲になったのではないか、と懸念していたんです。スズキへの愛ゆえに。

パワー感に変化はある……のだけれど

ところが……これがまた不思議な感覚というか、生粋の125ccスポーツだからというべきか。変化は確かにあるんだけど『あんまり気にならなかった』というのが正直な感想。

たぶんだけど中回転域、4000回転とか6000回転あたりでのパワー感が少し薄くなった……ように思う。でも、何だかそれが悪いことのように感じられないんです。このあたり、順を追ってお伝えしていこうと思います。

画像1: パワー感に変化はある……のだけれど

最初に私(北岡)が、最も怯えていたのが極低回転域でのトルクが失われていること。でもそれは、ほとんど感じることができませんでした。

クラッチをつないだら、普通にGSX-R125らしいフィーリングで走り出してくれます。まぁ、元々このバイクはクラッチミートの瞬間からパワーが盛り上がるような低~中速重視のエンジン特性では無く『10000回転オーバーまで回してこんかい!』みたいな性格なので(笑)

画像2: パワー感に変化はある……のだけれど

で、その要求通りに1速とか2速でフルスロットルしてみる。低いギアなら公道でフルスロットルできちゃう楽しさ、これも125ccの醍醐味です。

でもそうすると、スポーティさに特化した水冷単気筒エンジンは、相変わらず一気に10000回転オーバーを目指して回りきろうとするんですよ……ぶっちゃけ、この最初の時点では、中回転域のエンジン特性が変わったことに気付きませんでした。

だってその回転域、すぐ通り越しちゃうんだもん……

GSX-R125の2022年モデルをアラ探し?

画像: GSX-R125の2022年モデルをアラ探し?

『あれ? 前とほとんど変わらなくない?』

第一印象としては、かなりの肩透かし感を喰らいました。しかし、今回はネガティブ思考でのスタートだったので『そんなはずはない!』と疑り深い気持ちが消えません。

その時の心境は、ほとんど嫁のアラ探しをする姑のごとく。

『大事なGSX-R125ちゃんのためですもの』

スズキさんにとって、非常に迷惑な心境でチェックを重ねていきます。行き過ぎた愛ゆえに。

(下に続きます)

わざと極低速で走って、そこから高いギアでフルスロットルしてみたり。もちろん排気量をわきまえての範囲ですけど『ふふふ、こうすればすぐノッキングしちゃうんでしょう?』とか『すぐに化けの皮が剥がれるわ』くらいの昭和テイストで検証。

そして、執拗とも言える追い込みの結果、ついにGSX-R125の上げ足を取ることに成功したのです!

が……そのあたりはまた続編で。

気にしていただけるようでしたら、このままの勢いで【中編】をお読み頂ければ幸いです!

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