パワーと車両重量から導き出す「パワーウエイトレシオ」って?
全国のスズキファンのみなさま、こんにちは!
いきなりですが、バイクやクルマの加速性能を示すひとつの指標として用いられている『パワー・ウエイト・レシオ』って聞いたことがあるでしょうか?
「POWER WEIGHT RATIO」=日本語に訳すと「重量出力比」なるこの値は、スペック表などに直接的には載っていない数値なので、あまり聞き馴染みのない言葉かもしれません。
そんなことを言うと「何か小難しい話になるのでは……?」と思われるかもしれませんが、どうぞご安心を。
パワーウエイトレシオは実はとっても簡単に算出できて、そのマシンの加速性能や瞬発力などの参考になる数値なんです。
スズキ車においてこの比較は、実はほとんど意味がない
ちなみにスズキファンの人には「釈迦に説法」なのですが、スズキのバイクはエンジンが全般的に『最高出力重視』ではなく、トルク特性とその扱いやすさを主眼に開発されているモデルが多いことで知られています。
そのためにあえてエンジンの最高出力を抑えたモデルがほとんど。なのでスズキというメーカーのバイクにおいて、この数値を比較することは、実のところあまり意味がありません(笑)
なのでこの企画はあくまでお遊びだと考えてください。というか、スズキが理想とする最新のバイク設計方針の真逆に近い数値・比較でもあるんですが、今回はちょっと面白そうだからやってみました。
実際のところスズキ車は、このパワーウエイトレシオの結果に反する走りをするバイクが大半です。むしろ注目すべきはそっちかも!?
ちなみに、このパワーウエイトレシオがどんな値なのかをざっくり説明すると、バイクの車両重量をエンジンの馬力(最高出力)で割ることで、1馬力が何kgの重量を負担しているのかを計算したものになります。
パワーウエイトレシオの計算方法はとっても簡単で、下記のように車両重量を馬力で割って算出するだけ!
車両重量 ÷ 馬力(最高出力)= kg/PS
※この企画ではパワーウエイトレシオの数値は小数点2桁以下は切り捨てにしています
例えば、車両重量が200kg、最高出力20PSのバイクのパワーウエイトレシオは10kg/PSになり、1馬力あたり10kgの重さを負担している、ということになります。
机上の数値ではありますが1馬力が負担している重量が軽ければ軽いほど、理屈のうえでは加速力や瞬発力などに優れるということになります。
現実的にはライダーの体重やそのバイクのエンジン特性、ギヤ比なども加速性能を左右する要因となるので参考値でしかありませんが、このパワーウエイトレシオって比べてみると結構おもしろいんです。
今回はスズキの1000ccクラスにラインアップされている全モデルの車両重量と最高出力(馬力)をスペック表から調べ、このクラスで一番パワーウエイトレシオの性能に優れているマシンをランキング形式で発表してみたいと思います!
Over1000ccクラスのパワーウエイトレシオ選手権にエントリーされたスズキのマシンは、アルティメットスポーツ「隼」や「KATANA」を筆頭に、新型「GSX-S1000GX」「GSX-S1000GT」「GSX-S1000」のGSX-Sシリーズ三兄弟、フラッグシップ・アドベンチャーの「Vストローム1050/DE」シリーズに加えて、生産終了モデルにはなりますが現時点(2024年4月1日現在)でまだスズキの公式WEBサイトに載っている「GSX-R1000R」も入れての計8モデル。
さあ、結果はどうなった!?