まさか150ccのバイクでロングツーリングが快適にこなせるなんて…
もし、500km以上のロングツーリングをするなら、著者の私(岩瀬)は最低でも250cc以上のバイクがいいなぁと思っていました。
125ccのバイクで下道ツーリングも楽しいですが、500km以上も走るとなると、時間もかかりますし体力的にもなかなか大変です。
【街乗り&コーナリング編】の続きです
125cc以上なら高速道路を使ったツーリングも可能ですが、以前150ccのスクーターで高速道路に乗って500km以上走った時、かなり疲れたのを覚えています。
しかし、ジクサー150は全く別物。
誤解を恐れずにいうのであれば、154ccとは思えないほど疲れない。
もうホント、ツアラーかよ!ってくらい快適なんです。
ロングツーリングに向いている150ccツアラー!?
ジクサー150は空冷の単気筒エンジンですが、ギア比が結構ワイドで高回転まで引っ張らなくてもスムーズに加速してくれるので、高速道路を走っていてもエンジンへの負担が少なく感じます。
ロングストローク(内径56.0mm × 行程62.9mm)のエンジンということもあり、高速道路を80〜100km/hで淡々と走るのが全く苦にならず、追い越しでもそつなく加速してくれる。
154ccのエンジンでも充分すぎるほどの高速クルージングができるんです。
また、ジクサー(150)が長距離ツーリングでも疲れないのは、快適なシートの影響も大きいでしょう。
足つき性を高めるためにシート前方は絞られているのですが、ライダーが座る部分はかなり肉厚になっていて、どっしり座ると体重を分散できている感じです。
それでいて、柔らかすぎず腰砕けになることもない程よい硬さなので、長時間座っていてもお尻が痛くなるようなシートじゃないんです。
ちなみに、セパレートされたタンデムシートとグラブバーのおかげで、工夫すれば大きな荷物も積載可能でした。
ジクサー(150)は意外なほど高速道路を淡々と走るのが楽しい。
正直な話、これまで乗ったことのある150ccクラスのバイクは、基本的に街乗りで楽しく、イザという時には高速道路にも乗れます、くらいに考えていました。
でも、ジクサー(150)は極端に言えば250ccと変わらないくらい快適に高速道路が走れちゃいます。
ガソリンが減っている気がしない…
ジクサー(150)が一番スゴいのは、びっくりするくらいの低燃費性能です。
170kmを過ぎるくらいまで、ガソリンメーターが1メモリも減らなかった時は、さすがに「壊れてんじゃないか?」って思ったほど(笑)。
338.3kmを超えたあたりでようやくガソリン残量が3メモリ減りました。
この時点ですでに結構なロングツーリングになっています。
でも身体は全然疲れていません(笑)
ジクサー(150)は1タンク12Lのガソリンで一体どれくらい走るのでしょうか…?
500km先の目的地に到着しそうなんですけど…
ジクサー(150)をさらに走らせること約200km。
出発地から約500km先の目的地まで、無給油で到着してしまいました…。
一般的に燃費がいいと言われるバイクでも、500kmも走ったらさすがに1回は給油するであろう距離ですよね!?
「でも、まだ1メモリ残ってる!」
一体、ジクサー150はどれくらい走るんでしょうか?
本当にガソリンメーターが壊れてるんじゃないかって思うほど(笑)。
574.1km走ったところで、ようやくフューエルメーターが点滅!
「あぁ、良かったメーター壊れてなかった…」
ガソリンが残り少なくなっているのに、なぜか不思議な安堵感を覚えたのはジクサー(150)が初めてです(笑)
この時点でさすがに給油しましたが、1タンクのガソリンを全て使い切ったら600kmは超えたと思います。
ジクサー(150)はなぜこんなに低燃費なのか?
今回走った一般道やワインディング、高速道路の平均燃費は45〜50km/Lでした。
バイクの燃費性能は、走り方やシチュエーション、エンジンの状態はもちろん、ライダーの体重や荷物の量、タイヤやチェーンの整備状態など、あらゆる面で変わってきます。
しかし、ジクサー(150)はなぜこんなに燃費性能に優れているのでしょうか?
まず、オフロードバイク並みに軽い139kgの車体に加え、高性能なインジェクションシステムのおかげが大きいように思います。
やはり一番の決め手は、徹底的な燃焼改善やフリクションロスを行なった、スズキ独自の「SEPエンジン(SUZUKI ECO PERFORMANCE)」を搭載していることでしょう。
エンジン内の燃焼効率を上げ、パワーを落とすことなく低燃費を実現しています。
実際にエンジンに耳を傾けても、エンジンノイズがほぼしません。
冷却システムの効率化が図られた154ccの空冷エンジンは、ワンサイズ小さく思えるくらいコンパクトで軽量に見えます。
チェーンを見てみると、このクラスのバイクなら一般的には520のサイズを装着してもおかしくないのですが、ジクサー150のチェーンサイズは428でした。
このチェーンサイズも地味に燃費に貢献しそうです。
ライダーが取り回しや押し引きですら軽く感じるので、エンジンパワーを駆動輪に伝えるチカラも少なくて済んでいるのかもしれません。
ジクサー(150)の燃料タンクは、平均的なサイズにも思える12リットル。
でも、ジクサー250の燃料タンクも同じ12リットルと考えると、やはり150ccとしては大きいと言えるかもしれません。
例えば、1リットル45km走るとしたら、掛ける12倍(540km/L)ですから、やはりとても燃費性能に優れているのがわかります。
次の給油タイミングを心配するより、メーターが壊れてないか心配するほどでしたから(笑)。
日常での使い勝手に優れ、週末のツーリングを快適にしてくれる150ccモデル
これまで日本ではメインのバイクになりづらかった150ccのスポーツモデル。
でも、ジクサー150が1台あれば、バイクライフのスタイルが変わる気がします。
(下に続きます)
普段は街乗り中心のシティコミューターとして。
時には、コーナリングも楽しいアグレッシブなスポーツバイクとして。
時には、思いっきり遠くへ出かけられるツーリングバイクとして。
「俺のバイク、150ccだから長距離ツーリングはちょっとなぁ…」
ジクサー(150)なら、そんなことは全く気にする必要はないでしょう。
むしろ、どこまででも走っていける超燃費性能に優れた150ccスポーツなんですから。